「…み、やこ?」
「にゃー」
「名前か?」
「うにゃ」
頷いて尻尾を振れば、再び峰に抱き上げられる。顔のパーツが存分に観察出来る至近距離で、峰はほんの僅かに口角を上げた。
「…やっぱお前頭良いな」
「にゃ(笑った…)」
目を真ん丸にする都に気づかずに、峰は無意識の内に都の鼻辺りにキスをした。
―――バチィっ!!!
「…!?」
「にゃっ!?」
その瞬間二人の間に火花が散った。
「何だったの…ってアレ?」
「!?」
ズザッと峰は思わず下がった。キョトンとした都は何故か人間に戻り丸裸だった。
「あれぇ?戻ったかな」
「…お前」
「でも尻尾あるな」
そう。何故か都は尻尾があった。しかもそれだけではなく、猫耳も。真っ白く覆われたそれはピクピクと動いている。つまりは本物である。
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