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 ベッドの中で猫のように丸まって寝ていた少年が、もそりと身動(ミジロ)ぎした。くぁ、と口を大きく開けて彼は欠伸をする。
 平凡な顔立ちではあるが、つり目がちの瞳は猫を連想させた。
 ゆらりとベッドから降りてもそもそと着替え始めた。その際に時々両手で目を擦る仕草は酷く愛らしい。

 そんな彼、新谷宮緒の受難が始まろうとしていた。

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