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「―――うん、いいよ」
「は?」


 予想外すぎる予想外の言葉に目が点になる。


「お前、付き合う意味が分かってるのか?」
「うん、恋人だよね」
「…ああ」


 宮緒は何を当たり前なことを、と思いながら言う。流石にそれくらいは分かっているようだ。
 しかし新は本当に分かっているのか疑っている。仕方がないことだろう。あまりにもアッサリ了承されたのだ。新が言うのもなんだが、会って二日目である。良い返事など期待するわけがない。


「本当に良いのか?」
「うん」
「…俺の事好きなのか?恋愛対象として」


 宮緒は「レンアイ?」と可愛らしく首を傾げた。


「分からないけど、新の隣は幸せになれるよ」


 宮緒は言う。今までの感覚にはなくて上手く言い表せない。だが心から温まるような、ふわふわした気持ちになるのは新にだけ。宮緒は胸に手を当てて知らずの内に微笑んだ。
 その可愛らしい笑みを直視してしまった新はたまらずに抱きしめた。意外に華奢なその体に負担がかからないように優しく、しかし強く抱き込む。

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