「下コンクリートだから痛くなるだろう?」
「…まぁ」
確かにその通りだけどさ。
「せんぱーい?」
「次はなんだ」
「あのぉ、手退けてくれない?」
「お前髪サラサラだな」
「会話になってないよぉ」
そう。今僕は先輩に撫でられているのですよ。故に起きたくても起きれない。
「せんぱーい、起きたいんだけどぉ」
「嫌だ」
「即答デスカ」
「何か離したくねぇ」
「何故に」
この体勢地味に恥ずかしいんだよ?でもまぁ撫でられるの気持ちいいし。
「今何時?」
「丁度放課後になったとこだ」
「えぇ!?結構寝たなぁ」
2時間くらい?起こしてくれればいいのに。
「先輩足痺れてるんじゃないのぉ?」
「まだ大丈夫だ」
「まだってなに、まだって」
少しは痺れてんじゃーん。まだ頭の上にある手を掴んでそのまま起き上がる。手、おっきぃなぁ。僕の細い手首は頼りない。先輩の手は男らしくてゴツゴツしてる。綺麗な手だけど。
「白露?」
不思議そうに見てくる先輩に我に返って、笑いかける。
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