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「そうだな。首に散らばった鬱血痕とかは不愉快極まりないんだが」
「虫に刺されました!」
「騙されてやらねぇからな」


 そこは騙されてくれよ!今日は厄日なんだろうか。碌な事に遭ってない気がする。


「そういえばくまさんって何者?」


 無理やり話題を変えようとした俺にキョトリとするくまさん。いやだって、こんな森の奥にいるっておかしいだろ?俺の言えた事じゃないけどさ。


「そういやお前俺を知らないんだっけ」
「?」


 一般生徒は知ってるのだろうか。俺も興味は無いけど一応有名所は知ってるつもりだったんだけどなぁ。


「俺は風紀委員長だ」
「なんですって!?」
「…何でオカマ口調?」


 あ、つい。てかマジで?そういや風紀は全然知らないな。
 だって不良クラスにほとんどが属するから、入学式とか集会とかも居なかったし。そっかそっか、風紀委員長かー。ということは実質上不良クラスのボス。………!?


「なんてこった!」
「…頭平気か?つかお前の名前は?」
「坂井良だけど」
「良な。よし覚えた」


 うわあああ!つい言っちゃったよ。覚えられたとかどうしよう。

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