「…良いのか?」
言いづらそうに佐々木先輩が目で兄貴をちらりと見る。困ったようなその表情すら格好良いってもうなんなんですか。俺をどうしたいんですか!
「良いんですよ」
あんな変態は放っておいて。という言葉は流石に飲み込んでおいた。佐々木先輩の前だし、印象悪くしたくないし。…まあもう遅い気がしなくもないけど。
「つかぬ事を聞くが、どういう関係なんだ…?」
「あー、一応兄貴ですね」
言った後にハッとして口を両手で押さえる。キスシーン見られたんだっけ!近親相姦とかに思われたら嫌だああああ!!
「…そうか。流石に義兄さんなら木刀は駄目だろうな」
「誰が義兄だ。お前に呼ばれる覚えはねぇぞ」
ん?何か変な単語が聞こえたような…。と思ったら兄貴が割り込んできた。復活したんだ。そのまま死んでて良いのに。
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