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「ちょ、池田!!どこに行くつもりだっ」
「あ゛ァ?そりゃあお前」


 カツカツと教室のドアに向かって歩き出した池田を抱きついて止める。俺にニヤリと笑った池田は、のたまった。


「アイツを殺るんだよ」
「ちょ、漢字表記!!」
「ははっ、大丈夫だ。5分の4殺しにしとくから!」
「山下ぁ!?」


 それほぼ死んでるって!!叫ぶ俺に対して爽やかに笑う山下と明らか人を殺す気満々な池田。後ろには禍々しいオーラを放つ委員長と太一。どうしよう、収集がつかない。


「と、とりあえず落ち着けよ!」
「いや、これでも凄く落ち着いてるさ」
「ああそうだな。落ち着いてジワジワ攻め殺すのがいいなァ」
「どーするぅ?1センチずつ指切る感じが一番苦しいかなー?」
「まぁとにかく消毒」
「へ?」


―――チクッ


「んっ、何?」
「だから消毒って言ってるでしょ」


 委員長が暴挙に出ました。俺のキスマークの上からキスマークをつけるという。


「あ、じゃあ俺もぉ」
「俺も消毒するっ」
「濃くしてやるよ」
「え、ちょ待った!やっ!」


◇◇◇


 ハイ。結果から言うと、全員にキスマークつけられました。思い思いの場所に付けやがって。なんでこんな目にあってるんだろうなぁ、俺平凡なはずなのに。遠い目をして窓の外を仰いだ。

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