18 フェチ×5



『…ザー。こんにちは、放送部です。今日もよろしくお願いします』


 どもども。現在お昼休み。そして俺はどこにいるかというと、放送室にいます。実は放送部だったりするんだよねー。


『今日の最初のリクエストは“死ねばいいのに”です』


 え、これいいのかな。誰だろ、これリクエストした奴。


“しねばいいのに しねばいいのに しんでしまえばいいのに♪”


 これ教師止めに来るんじゃないのか。


『ありがとうございましたー。二曲目のリクエストは―――』


 ふぅ。とりあえず教師は止めに来なかった。いや、それでいいのか教師。とか言っている場合ではないんだよね。


「―――よぉ、坂井」


 キター。来たよ来たよ来ちゃったよ。俺様何様会長様青木和真様が!


「チッ返事くらいしろよ」


 俺は放送室を飛び出して逃げる。全力疾走で逃げる。しかも無言で。何故って?それはな。


「お前ん声聞かせろや!」
「…っ!」


 言い返そうと口を開くが慌てて閉じる。そのまま走る、走る。

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