「―――はぁ、」
溜息をついたのは仕方がない。そう思わなければやっていけない。それくらいに今俺は疲れていた。
◇◇◇
「ん…?」
朝。俺は何故か息苦しさに起こされた。金縛りだろうか。そう頭の片隅によぎるが、ぼやけた視界に映った光景にそんな考えは消え失せた。
「…なぁ、聞いていいだろうか」
「なんだ」
「―――なんでお前が俺の上に跨ってるんだよおおお!!」
そう。美形、不良、そして俺の同室者の池田が何故か俺の上に跨っていたのだ。朝から何で大きい声を出す羽目になってるんだよ。
「そりゃあ夜這i」
「黙れええええ!!!」
聞きたくねぇよ!ゼイゼイ言いながら俺は池田を退かそうと必死になる。が。
「お前退けよ!」
「ヤだ」
「キモっ」
「ひでぇな」
俺の上から退こうとしない池田氏。重いって、いや、おま、どこ触ってやがる!!
「ちょ、んぅ!」
「耳弱いな」
お前が毎回毎回毎日毎日触ってくるからだろうがあああ!!
▼