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「シル、どうやってたべるの?」


 こういう場合は聞いた方が早いと行動に移す。シルヴェストルは鼻をひくつかせながら私を見上げてきた。獣だから嗅覚は人間の何倍も性能が良いんだろうね。人の私でもこんなに良い匂いがするんだから、オオカミであるシルヴェストルにはきっと堪らないだろう。


【心配は無用です】


 そうシルヴェストルが答えたかと思うと、突然毛並みが光を放った。そうして現れたのは絶世の美青年。20代前半くらいだろうか。イネスさんとそう変わらない年齢に見える。
 私と同じホワイトパールの髪に漆黒の二つの瞳。目は涼しげな切れ長で鼻は高く、まるで彫刻かと思うような芸術美。適度についた筋肉もまたバランスが良く、別段筋肉フェチではないのだがこれには見惚れそうになる。だがしかし、悠長に眺めて分析している場合ではない。なんと彼は全裸だったのである。


「「!?」」


 驚くジジさんとイネスさんを横目に、とりあえずシーツを青年に被せた。私?顔を赤くさせるだなんて初な反応はしませんとも。ドキドキもしないのは多分、この身体の年齢が年齢だからじゃないかな。



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