27



「準備が出来ましたよ」
「はあい」
「流石王城ですね。凄く広いですよ」
「ほんと!?」


 そんなに広いのか。じゃあ私の長年の夢である「お風呂で泳ぐ」ことが出来るかもしれない。子供だから許されるはず。うはー、ワクワクしてきた。
 家ですれば良いじゃんって思うでしょ?それがそういうわけには行かないんだよね。確かにフェリシテ家は侯爵家でお金持ち(大部分は糞男による汚いお金)だけど、お風呂はほとんど私しか使わないから小さいのだ。まあ小さいと言っても日本の一般家庭にあるお風呂の3倍くらいの大きさではあるんだけど。そんなわけで私の夢は叶わぬ仕舞いなんだよ。


「はやくいこっ!」


 ジジさんとイネスさんの手を引っ張る。それじゃあお風呂に行ってくるねー。

prev next

 



top
「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -