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「ああ、そうか。ついでだから言っておくが貴族制度もある」
「き、きぞく…」
「これもまた地位が高い順に言えばエンペラー、キング、グランドデューク=プリンス(同等)が君主称号で、貴族称号はこれも高い順にデューク=プリンス(同等)、マークィス、カウント、ヴァイカウント、バロン、バロネット、ナイト。分かりやすく言うと、エンペラーは皇帝、キングは国王、グランドデューク=プリンスは大公=公。デューク=プリンスは公爵、マークィスは侯爵、カウントは伯爵、ヴァイカウントは子爵、バロンは男爵、バロネットは准男爵、ナイトは士爵になる」
「無理です」


クラクラとする頭を押さえて海は唸る。
ヴァンはまた笑って「ゆっくり覚えていけばいい」と言った。
それにホッとして海はふにゃりと破顔した。
その可愛らしいことと言ったら。


「あー…」
「何で目を逸らすんですか?」
「いや、まあ色々あるんだよ、色々と、な」
「?」


?を頭一杯に飛ばす海にヴァンは苦笑する。


(これはまず自分の危険度を理解させないとな…)


ひっそりとヴァンは決心するが、そんなことも露知らずに海は首を傾げる。
だからその仕草も駄目なんだがな、などとヴァンは息を吐いた。

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