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「気持ち悪くないよ。唯くんは可愛いよ!」
「あ、ありがとぉ…?」


 全否定されるのは良いが、「可愛い」と言われることに少々不満を感じた唯は曖昧な笑みを浮かべた。ハッと狛は再び首を振る。


「ごめんね!唯くんはちゃんと格好良いよ、可愛いけど」
「…狛くん、フォローになってないよぅ」


 唯は苦笑してオロオロしている狛の頭を撫でて微笑んだ。


「ありがとぉねー」
「…うん」


 撫でられたからか、少し落ち着いて気持ち良さそうに目を細めて擦り寄ってくる狛は、本当に小動物そのもので。可愛らしさに耐え切れなくなった唯はガバリと狛を抱きしめた。


「ゆ、唯くん?」
「狛くんが可愛すぎるからいけないんだよー。そんな無防備だと狼に食べられちゃうよ!」


 唯の尋常では無い勢いの言葉にアワアワとする狛。その様子でさえも可愛く見えてしまう唯には拍車をかけるだけで。

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