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「狛くんは、俺の数少ない真の友達なのぉ」
「…ありがとう?」
「うん、だからね、守る事にしたよー」


 守るって一体何を?そう顔に疑問符が浮かぶ狛に唯は艶やかに笑む。


「狛くんを、だよー」
「!」
「俺に出来る事は少ないんだって知ってるよぉ。でもね、何もせずにはいられないから」


 唯は柔らかく笑んで狛を抱きしめた。


(この小さな存在を守れますように。…いや、守らなければならないのです。他の誰でもない、俺が)


「俺の親衛隊に狛くんが友達だって事を話して、協力してくれるように頼んだよー。風紀委員長にも目を掛けてくれるように言ってみるからぁ。後ねぇ、会長の親衛隊も事情を理解してくれてるみたいだから全親衛隊の情報収集に力を入れてくれるって言ってくれたんだぁ」
「…唯くん」
「なぁに?」


 小さな声に反応して唯は腕の中にすっぽり入った存在に柔らかく答える。狛は目に涙を溜めて、それでも泣くことは決してせずにふわりと笑った。

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