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「そろそろ離してやれば?」


 神が降臨なさった!!
 若干テンションが危うい唯である。


「えー」
「えーって」
「氷室様がお可哀想でしょう?」
「だって可愛いじゃん」
「そうだけど…」


 ちょ、待ってください!そこ納得しちゃ駄目ですよ!?


「はなひへっへばぁ(離してってばぁ)」
「…可愛かったのに」


 岸辺は渋々ながらも漸く唯の頬から手を引いた。周囲はホっとしたものの、ほんの少しだけ残念にも思ってみたりと忙しい。


「とにかく昼は一緒に連れて行くから」
「…はぁい」


 唯は少し違和感を感じる頬をさすりながら頷いた。行くではなく連れて行くというところに強制的な何かを感じる。誰にもバレないようにコッソリと溜息をついた。

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