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「昼飯一緒に行くよな?」
「え、でも俺」
「行 く よ な?」
「…はぁい」


 岸辺の迫力に押されて渋々頷いた。


「ったく。顔色悪いし」


 慈しむように頬をさらりと撫でられて、唯は僅かに目元を赤らめる。


(まさかの天然たらし!?)


 その矛先が自分に向いていることを総無視して悶える唯。考えていることは流石に分からないが、上の空であることには気付いた岸辺が唯の頬を左右に引っ張った。


「…いひゃい」
「話を聞かないからだろ」


 実際には手加減をしてくれているのかあまり痛くはないのだが。


「お前の頬よく伸びるなー」
「はなひてぇ(離してぇ)」
「何言ってんのか全然分かんねぇ」
「〜っ」


 絶対分かってるでしょう!でもちょいSも美味しいです!!

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