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なんで俺がこんな目に遭ってるんでしょうか。心底溜息をつきたくて仕方が無いですよ本当にもう。会長にはバレるし?風紀委員長にもバレたし?
っていうかバレたくない人ナンバー1の二人にどうしてバレてしまったのでしょうか。今まで隠し通せてきていたのに!ああ、どうして。これが俺じゃなかったら萌えれているはずなのに。何処をどう間違えたらこうなるんでしょうか。俺じゃなかったら…俺じゃなかったら萌えるのに!!
内心(色々な意味で)葛藤中である。
「まさか嘘なんてつかないよな?」
ニッコリと、いっそ清清しいまでにニッコリと臣に笑まれ、唯は観念した。
「…風紀委員長に噛まれました」
「へぇ?」
「す、すみません」
どうして俺が謝っているのでしょうか。いや、おかしいですよね。
内心で大騒ぎな唯だが、臣の重いプレッシャーに顔が上がらない。臣は面白くなさそうに唯の首元を見た。
「折角、時間をかけようと思ったんだがな」
「え?」
どういう意味だと聞く前に、臣の先ほどとは違った不穏な笑みに固まった。ガシリと腕と腰を掴まれて引き寄せられる。
え。これ、ってピンチですか。危機的状況ですかそうですよねどうしましょう。俺はどうすればいいんですか!
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