「In die hohle Hand Verlangen(掌なら懇願)」
掴んだままの手の平へと唇を寄せる。それから、と白い首筋に顔を埋めた。軽く吸い付けば、鮮やかな紅い華が咲いた。
「Arm und Nacken die Begierde(腕と首なら欲望)」
「キスマークはつけないでくださいよ」
「いいだろ。俺はお前が欲しいのだから」
嘆息するjokerを横目に、不適に笑む。ぐい、と着ていた制服を鮮やかな手つきで肌蹴させ、鎖骨の上にキスを落とした。
「何をっ…!」
「Ubrall sonst die Raserei. (それ以外は狂気の沙汰)」
「〜〜〜っ!!」
最後の一文を忘れていたお前が悪い。俺はクツリと笑う。
「とりあえず本音は此処だがな」
掌に口付ける。掌は懇願。態度で示してみせる。
「本気なのですか」
「本気だと言っているだろう?」
「………」
「まず俺は自ら口付けたことはない」
「本当ですか」
「疑うのなら疑えばいい。お前なら真実は調べれば分かるだろう?」
「…ハァ」
俺が言えば、jokerは嘆息する。
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