15



 本当は、知っている。王の言う事が全て嘘ではないことを。王自体、嘘をつかないことで有名なのだ。
 それに僕もすでに王については洗いざらい調べてある。だから分かっているのだ。真実であることを。


「参りました。貴方についていきましょう」
「俺はjokerはいらないと言っただろう」
「…もう、分かりましたから。いい加減離してくださいよ」
「敬語」
「はいはい。分かったから離して」


 結局折れるのは僕だ。そんなこととうの昔から知っている。彼の瞳に僕が映ったその日から、僕は囚われていたのだから。


It knew that I was defeated.Because I was caught in your pupil
(僕が負けることなんて知っていた。貴方の瞳に僕は囚われたのだから)


end.

prev next

 



top
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -