じわりじわりと侵食してくる。周りから掘り固め、逃さないように。この人は本気なのだと思い知るほどに、追い詰められる。
情報が欲しい訳でもない。jokerが欲しい訳でもない。王は僕を、僕自身を望むのだと言う。
―――それは
「興味、でしょうか」
僕の質問に王は暫し沈黙した。そうして王は笑う。
「俺に言わせるのか」
「何の事だか」
知らないのだ、と振舞うのもこれが最後だろうか。王はまた笑う。
「自分の首を絞めている事に気づかないか?」
「―――…!!!」
唐突に唇を重ねられる。後頭部に添えられた大きな手は未だその位置を保ったまま、逃しはしないと力を入れられる。荒々しい口付けは、息を吸うことすら許されない。
数分後ようやく離された頃には王でさえも息が切れていて。だけど僕はそれ以上に息切れは激しく、そして体が勝手に熱を持った。
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