急激に体温が上昇しているのがわかる。俺の顔は茹で蛸の様に真っ赤に染まっているのだろう。
だって
だって、こんな風に言われたら、勘違いのしようがないじゃないか!
情け無い顔を見られたくなくて自分に触る手を払いつつスモーカーの首筋に顔を埋めた
「・・・・・なぁ、スモーカー?」
「・・・なんだ」
「俺さ、単純で馬鹿だから・・・その、自惚れてもいいのかな?」
恐る恐るスモーカーの背中に腕を回し少しだけ力を込めると、返事をするように強く抱き返してくれてあぁこれは夢じゃないんだなと強く実感が湧いてきてじわりと涙が出てきた
「でも大事なとこは言ってくれてもいーんじゃねーの?」
「・・・てめぇから言えば済む話だろうが」
ぐずついた鼻をすすりながらスモーカーを見上げて言うと照れ臭さを感じる物言いに素直じゃねぇなとつい笑みが溢れてしまった。
「スモーカー、愛してる。
だから・・・」
スモーカーに軽く口づけを落とし、彼奴の方へと視線を絡めた
「幼馴染み、の関係から先に進む事を望んでもいいか?」
「・・・愚問だな」
そう呟くと今度はスモーカーの方から口を重ね、深く、貪る様に俺を求めてきてくれた
長年の付き合いだから分かるこいつなりの返答に堪らず俺は求めに応える様に必死に口を動かす。
角度を変える事に漏れる吐息は熱を帯び、互いに熱に浮かされながらも暫く離れようとはしなかった
「お前のせいで俺ぁ・・・今日1日このまま動けねえんだかんな!!!」
何にもできねぇ、とぶすっと膨れっ面なマリアはというとスモーカーの肩にもたれかかるようにロングソファーに座っている。
あの後はというと、呼吸困難になりかけたマリアが根を上げふにゃふにゃに腰が砕けたのをスモーカーが運んで介抱してくれて今に至る
「あれだけがっついてきやがってまだお前元気とか気に入らねぇ・・・おじさん身も心もいっぱいいっぱいなのに・・・」
「てめぇもなんだかんだ悦がってたじゃねぇか「う、うるせー!俺は知らねぇぞっ」
軽く肘鉄を喰らわしてもびくともしない野郎は痛がるどころか面白そうにクツクツと笑っていて、尚更気に入らない。
「お前がいつ帰るかわからないからやれる事やっときたかったのに・・・・」
「言ったろ、いつもみたく明日帰るとかそんなんじゃねぇんだ。暫く滞在してる予定だから」
好きなだけ、付き合ってやる
「・・・スモーカーってさ、昔から思ってたけど、俺に甘すぎると思うんだよな。」
「・・・嫌じゃねぇんだろ?」
「そうなんだよ、寧ろ好きで困ってんだ」
楽しそうにスモーカーを見上げるその表情はいつもの笑顔より眩しく、かわいく見えたのはスモーカーだけの秘密だ
「あ!スモーカー、明日非番っつってただろ?泊まってけよ。つーか責任持って俺の面倒を見ろ。」
「面倒、ねぇ・・・?」
「そうだ、お世話しろよー?俺の言いなりになって色々手伝ってもらう・・・・っておい、何でそんなきみ悪い笑みを浮かべてんだ」
「なに、大した事じゃねぇさ」
「え?うぉっ!」
急に肩を掴まれたかと思えばそのまま背もたれへと倒されて組み敷かれる体制に
「望み通り、面倒を見てやろうと思ってな」
顔を人撫でしながらそう囁いてくる奴に顔を赤くしながらつい大声で突っ込んでしまった
そういうお世話じゃない!!!!
その後どうなったのかは、聞かないでくれると嬉しい・・・・俺が恥ずかしぬから!!!
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