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-マリアside-





なぁ、神様。今の俺の状況は一体どういう事か理解が追いつかないんだが・・・・誰か教えてくれ。


なんで俺は・・・スモーカーに迫られているんだろうか。





これは夢か?!





いつものように他愛のない話、とまぁ言っても主に俺が話すのをスモーカーが相槌を打つ感じなんだが、会話をしながら飯を食って台所で洗い物してる所にあいつが背後にやってきて、お茶飲むか?と作業を終わらせて振り向けば奴の顔は俺の眼の前。鼻先が触れてしまいそうな、それぐらいの距離だ。
おまけにシンクの淵に両手をかけてきて俺を逃すまいと俺を包み込むようにいるもんだからどうしようもない。



マリアを見る視線は鋭く、熱を帯びていて、それはまるで獲物を逃しまいとしている獣のような表情



今までに感じた事のない熱視線に戸惑いながらも意を決しておずおずと口を開いた



「あ、あの、す、スモーカー・・・?」

スモーカーの名前を言っただけでも緊張で声が震えて上ずっている俺は相当情けない姿をこいつに見せているんだと思う。

「なんで俺、お前に囲われてるのか、お、教えて欲しいんだけど・・・」


内心びくつきながら言うとジッと見つめてくるだけだったのがやがて深い溜息をつかれてしまい本当に何かやらかしたのかと焦りを感じてくる。

心臓がもたないから何か言葉を発してくれ!!



「・・・お前、さっき話してた事、覚えてるか」

「へ?さっき・・・あ、厨房のマークスが結婚して子供ができたって話?」

「その後だ」

「えと・・・俺が、スモーカーも嫁さん見つけたらどうだって話・・・」

「そうだ」



マリアを挟んでいた片手をシンクから離しそのままマリアの頬へと軽く触れる




「マリア」




スモーカーの手はマリアの髪の毛をなぞるように指を滑らせてそのまま耳へと動かしながら俺の名前を呼んできた。

相変わらず触れてくる指先はひどく優しくその動作はなんとも官能的で、耐えられそうにないマリアはこの場から逃げ去りたいがスモーカーがそれを許さない


「おい!やめ、んんっ、ちょっと、聞いてるのかっ「俺はな」

マリアを触る動きを止めようとする気配はなくそのまま話し続ける

「鈍感でどうしようもねぇお人好しで


今日みてーに飯を作って


帰りを待ってくれてる奴がいる。生憎俺ぁそいつで手一杯だ」



わかるか?と頭をわしゃわしゃと撫でながら問いかけてくる奴の顔は意地の悪い顔をしていて俺の反応を楽しんでるように見える。




「・・・へっ?」



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