大好きなお兄ちゃん 【5】

 しかも力いっぱい叩かれたんだと思う。

 頬がジンジンして熱い。

「あ、ぁ…ごめん!花音ごめん!」

 慌てて私の頬を擦って心配そうな顔をした。

 きっとお兄ちゃんもすごいびっくりしたんだと思う。

「あはは…そこまで拒否されちゃう?」

 やっぱり作戦失敗かなぁ…。

 ここまでしたのに、何だか情けなかった。

「そんなに俺としたいのか?」

 え…?

 囁くように聞くお兄ちゃんの声にドキッとした。

 もしかしたらまだチャンス有り?

「最初はお兄ちゃんとがいいってずっと思ってたの!」

 めちゃくちゃな考えだってのは分かってるよ。

 でもお兄ちゃん以外に考えられないんだよ?

「はぁ…もう一度言うぞ?俺とお前は兄と妹だ、それ以上にも以下にもなれない。それでもしたいのか?」

 その言葉に黙って頷いた。

「ったく、しょうがねぇな。一度言い出したら聞かないもんな」

 呆れたように笑うと私を抱き寄せた。

「お兄ちゃん?」

「痛くても途中でやめるって言うなよ?」

 やったぁっ!!

 嬉しくて思いっきり抱き着いた。

「じゃあ、風呂の続きな?服脱いで」

 そう言うとお兄ちゃんはさっさと服を脱ぎ始めた。

 急に…何だか恥ずかしくなって来た。

 おかしいなぁ、さっきまで平気だったのに。

「花音?やっぱ怖いんだろぉ?」

 お兄ちゃんが嬉しそうに笑うのを見て勢いよく服を脱いだ。

「お前なぁ…もっと色っぽく脱げよなー」

 い、いつまでも子供扱いして!

 もう今日はお兄ちゃんをメロメロにしちゃうんだからね!
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