『番外編』
ネコミミver.white【10】

「やっ、やぁっ……待ってぇっ」

 掠れた声で麻衣が懇願する。

 もう何十分も同じ体勢で突き上げられている。

 決して四つん這いから体勢を変えることを許さずに陸は後ろから麻衣を責める。

「まだ二回しか達ってないじゃん。こっちも弄ってあげるっ……あぁっ……すっげぇ」

 指先は飽きることなく二つの蕾を弄っている。

 いつもならこれ以上の快感は与えられない陸だったが今日は違う。

 尾骨から伸びた白い尻尾が麻衣の柔らかな茂みから顔を覗かせる花芯を捉えた。

「ああぁぁぁっ、おかしくなっちゃう……」

 初めて与えられる快感に麻衣の瞳から涙が零れる。

 頬を伝う涙を陸は舌で舐め取り、赤く染まった耳殻を舐め上げる。

 どこかに触れるたびに胎内は収縮して陸を絶頂へと連れて行こうとするが陸はその誘惑に抗い続けていた。

「ここもされたらどうなるかな?」

 自信たっぷりの声で囁く陸に察した麻衣は抗うように首を横に振った。

 だが抵抗のうちに入らないその動きは無駄に終わり陸の唇は白い耳を捉えた。

「うぅっん!」

「くぅっ! 締めすぎっ……! それに、すごいグチョグチョ……ね、音聞こえる?」

 麻衣は首を横に振った。

 本当は聞こえていたけれど恥ずかしさから縦には触れなかった。

 だが陸はそれを知ってから知らずかワザと音を立てるように腰を動かした。

 さっきよりも溢れ出した蜜の量が響く音の淫らさを増す。

 その音が鼓膜を通り脳を犯すと麻衣は体を震わせて新たな蜜を溢れさせた。

「いいよ、いつもよりやらし……」

 全身を淡い桜色に染める麻衣の体を見下ろす。

 もう限界も近かったが綺麗な背中に舌を這わせてしっとりと汗ばむ肌を舐め上げた。

「いいっ、陸ぅ……もぅっ、一緒に……っ」

 何度も絶頂へと導かれる麻衣の掠れた声が陸を高みへと引き上げる。

 麻衣の細い肩に手を掛けると陸は緩慢だった動きを止め力強く腰を打ちつけ始めた。

 腰を打ちつけるたびに溢れた蜜は行き場を失い外へと押し出されて二人の太ももを濡らしていく。

 ビタン、ビタンッと二人の肌がぶつかる音と交わりが浅く深くなるたびに立てる音が部屋を満たし二人を絶頂へと押し上げた。

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