『番外編』
ネコミミver.white【8】
麻衣を四つん這いにさせた陸は足の間に膝立ちになる。
両手をベッドに付いた麻衣が不安そうに何度も振り返るのを見て陸が優しく笑う。
「なぁに……心配? それともおねだり?」
「だ、だってぇ……動物っぽくとか変なこと言うからぁ……」
「大丈夫、エッチなことしかしないから」
(それが一番心配な理由……)
麻衣はそれを口に出して言う事は出来なかった。
陸の昂った欲望が秘裂に宛がわれなぞるように動かされる。
溢れていた愛蜜を塗り広げるように動かされるたびに麻衣はそのもどかしさに腰を揺らした。
「やらし……」
腰に手を添えていた陸が艶かしく動かす腰を撫で回す。
「あぁ……ダメぇ」
「何がダメ? こんなに体熱くして……俺、火傷しそうだよ」
麻衣は弱々しく首を横に振って否定した。
けれど心の中ではそれを肯定せざるを得なかった。
いつもより熱くなった体はまるで干からびた池のように満たしてくれるのを待ちわびている。
もちろんそれを満たせる事が出来るのは陸しかいないのを麻衣は知っていた。
「陸ぅ……早く……」
素面では自らねだることの少ない麻衣が吐息交じりに懇願した。
その声に自身の質量が増したのを感じながら陸は白い背中を見下ろしながら唾を飲み込んだ。
気が抜いたら暴発してしまいそうなそれを蜜壷の入り口で遊ばせながら気持ちを落ち着かせるように息を吐く。
「ほんと……麻衣とするエッチはさ……俺、余裕ないんだよね」
それだけは不本意だとばかりに陸が呟く。
待ちわびたものを未だ与えられない麻衣が潤んだ瞳で陸を見つめた。
その視線を受け取る陸の後ろではフワフワと白い尻尾が揺れるのが見える。
「気を抜くとあっという間に達っちゃうからさぁ……今までそんな事なかったのになぁ」
「それじゃ……まるで私が……」
「うん、すっごいエッチな体してる」
麻衣が続けられない言葉を代わりに陸が口にした。
その言い方に少しだけムッとしたように眉根を寄せる麻衣を見た陸は覆い被さるように体を倒すと耳の側で囁いた。
「でも一番は俺と麻衣の相性がいいからだよ?」
「あ、相性……?」
耳の側で囁かれて耳殻や耳朶に息が掛かると麻衣は体を震わせた。
吐息だけでなくその甘い声も麻衣の体内から愛撫する。
「だって……こんなにピッタリ合うでしょ?」
そう言いながら陸は腰を押し出しようやく昂った自身を待ちわびる麻衣の胎内へと埋め込んだ。
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