『番外編』
やっぱラブもしたいでしょ【6】

 最初はゆっくりと円を描くように指先で転がした。

「ん……ふぅ……っ」

「麻衣ーぬるぬるしたのがいっぱい出て来てるよ。押し込まないと俺のが出てきちゃいそうだよ」

 しっかり密着している二人の身体だから決してそんなことにはならない。

 でもわざとらしくそう言うと麻衣がイヤイヤと体をくねらせ、その動きに連動するように麻衣の中が捩れ俺を刺激してくる。

「我慢出来ないの?」

「だっ……ンーーーッ!」

 ヌルヌルする花芯を逃さないように親指と人差し指で摘むと麻衣の体が弾かれたようにビクッとなった。

「……くっ!」

 強い締め付けにそのまま持っていかれそうになった。

 どうにか堪えると麻衣は大きく背中を上下させながら振り返る、潤んだ瞳からは涙が溢れているがそれが悲しみの涙がじゃないことは分かっている。

「り……くぅ、我慢……出来なくて…………私……」

 一人で先にイッたらダメと言っておきながらそうなるようにさせたのは俺なのに……。

「いいよ……何回だってイカせてあげるから」

「今度は陸も一緒がいい……」

 可愛いおねだりに抗う理由は見つからない。

 もうこれ以上我慢することも無理だし、少しでも早く二人一緒に絶頂を味わいたくて動きを再開させた。

「はっ、はっ……いいよ、麻衣……」

「グリグリ……気持ちいいっ」

 奥まで入れたまま腰を回すと麻衣の体がブルブルと震えた。

 自分の体を支え切れなくなった手がズルズルと壁を伝ったまま落ちていき前のめりになる麻衣の体のせいで二人の身体が離れそうになる。

 倒れそうな麻衣の体を引き起こして直立したまま体を密着させた。

「あぁっ……!」

「ウゥッ……待って……そんな締め付けないでっ」

「気持ち……とこ、当た……っ」

 体勢を変えたせいで角度が変わり、どうやら一番気持ちいい場所にヒットしたらしい。

(あぁ……すげぇ……もっ、もたない……)

 さっきよりは動きにくくなったけれど、しっかり麻衣の腰を固定したまま腰を突き立てた。

 激しさを増した腰の動きに溢れ出た蜜が二人の足を濡らして床を汚していくのも構わず俺は麻衣の首筋に顔を埋めながら最高の瞬間を迎えた。
 
「熱いよぉ……」

「ん……ふっ…………すげぇ、メチャクチャ出た。クッ……ハァッ……」

 久し振りに外に出た精は麻衣の中を満たすには十分過ぎるほどの量だったのに、吐き出した後も硬さを失うことなく麻衣の中に留まっていた。

 すぐにでも二回戦目に突入出来そうだけれど、久々に立ったまま最後までしたから麻衣の体の方が心配になった。

「麻衣?」

「まだ、硬い……よ?」

「うん。ごめん……まだカチカチ、もう一回しても平気?」

 素直にそう言うと振り返った麻衣がまだ乱れている息を整えながら微笑み掛けてくれる。

 力の入らない手が伸び俺の頬に触れるとソッと撫でる、俺は思わずその手を握り締めて手の平に何度も口づけた。

「して……いっぱい。でも……立ってられない、かも」

 恥ずかしそうに打ち明けながらも俺に応えようとしてくれる麻衣の言葉に嬉しくなった。

 本当ならこのままベッドに行けばいいのに、一秒だって麻衣の中から出たくなくてそのまま膝を折った。

 それからここが廊下だとういうことも忘れて愛し合った俺達はさらに風呂に移動してのぼせるまでイチャイチャした。

 たっぷり愛し合った俺達に待っていたのは、すっかり乾いた二人が愛し合った跡だった。

end
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