2010、夏祭り:-one-9
何を言っても逆効果、煽られるばかりで入る前に果てそうなほど張りつめている。
腹に付きそうなほど反りかえった屹立にゴムを被せる為に触れただけでも危ない。
「先に達く、とか……ぜってぇヤダけど。今日は自信ないかも」
「……陸?」
独り言のようにブツブツと呟いた陸に、息が整い始めた麻衣が首を傾げる。
「入って、いい?」
「うん、来て……」
足の間に膝立ちになった陸は麻衣の足を抱えた。
切っ先でぬかるみを掬い取って馴染ませるうち、麻衣の手が伸びて陸の腕を愛しそうに撫でる。
「早く、来て?」
「待ちきれない?」
「陸でいっぱいにして、欲しい」
「すぐに、いっぱいにしてあげる」
ぬかるみの奥、熱く蕩けた蜜壷へと、熱い杭を打ち込んだ。
(ああ、すげぇ……)
腰に走る甘美な痺れはすぐに激しい快感を得ようと身体全身に駆け巡った。
浅い場所を細かく突きながら、麻衣の頬を撫でて額にかかる髪をかき上げてキスをした。
「なんか、もったいない」
「……え?」
「中に入ってるだけで気持ちいい、動いたらもっと気持ちいいって分かるけど、終わらせたくない」
麻衣の身体がいけないんだ、と付け加えて開きっぱなしの唇に口付ける。
「私の中……気持ちいい?」
「もちろん」
「ん……私も気持ちいい。だから、動いて」
麻衣が足を腰に擦り付けるようにして、首にしがみついて可愛くねだる。
「もう降参。今日は俺の負け」
陸は躊躇することなく一気に麻衣の奥を貫いた。
「あぁっん」
しがみついている麻衣の手が一瞬だけ強くなり、すぐに緩むと麻衣は陸の頬を挟み込むようにキスをねだる。
「たくさん、あげる……んっ」
身体をぴったりと寄せ合って繋がったまま、深く舌を絡め合い激しく揺さぶった。
「陸、陸、陸……」
キスの合間にうわ言のように名前を呼ぶ麻衣の声が好きだ。
語尾が掠れて官能的で、名前を呼んだ後に甘えたように舌を伸ばすのも堪らない。
陸は麻衣の背中に回した手を腰へ滑らすと、叩きつける腰を動かした。
昂ぶりを引き出すたびに、掻き出された蜜が滴りシーツを濡らす。
「あぁっ、いい……陸ぅ」
「俺も、すげぇ……いい」
身体の下で揺れる胸の先端を吸い上げて強くなった締め付けに陸は身体を震わせた。
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