2010、夏祭り:君の隣24
甘いキスを与えられている間にようやく貴俊の大きさに馴染んだ祐二の身体は貪欲だった。
咥え込む部分が貴俊をきつく締め付け、痛みに強張っていたはずの内部は更なる刺激を求めて蠢き始める。
「動くよ」
貴俊の声の後にゆっくりと引き抜かれると、ゾクゾクするような快感が腰から背中へと駆け上がる。
「ああ……っ」
出て行く切なさに声を上げた祐二はため息のように深く息を吐いた。
ギリギリまで引き抜かれた貴俊が再び入ってくると、自身の先端からとろりと蜜が溢れゆっくりと床へ落ちた。
「すごいよ、祐二。熱くて溶けそうだよ」
「んぁ……、あぁっ……」
「もう辛くない?」
「う、う……んっ」
それを合図に本格的な抽送が始まり、肌と肌がぶつかり合う音と二人を繋ぐ部分がこすれ合う音が絡み合う。
(やばい……頭がクラクラする)
引き抜かれるたびに身体のすべてを持って行かれそうな感覚に全身が粟立ち、深く挿し込まれるたびに貴俊のすべてを与えられているようで、閉じきらない唇が満たされる度に喜びの声を上げた。
蕩けきった粘膜が擦れるたびに祐二は腰を震わせて、揺れる先端から零れる蜜をあちこちに飛ばす。
「貴俊っ、ま……また出るっ」
貴俊が内を行ったり来たりすると張り出た部分に一番敏感な部分を擦られて、一度火の点いてしまった身体はあっという間に高められていった。
(早く出したいのに……)
達するまでにはあと一歩足りない快感に祐二が浴槽を掴む手を離そうか迷っていると、内部を埋め尽くし隙間ないほど満たしていた貴俊が出て行った。
「え……っ」
急に居なくなってしまったことに祐二は思わず貴俊を振り返った。
「な……でっ」
「たくさん出していいからね」
そう言った貴俊は人差し指と中指を揃えると祐二が見ている前で舌先でたっぷり濡らして見せた。
その仕草が意味することに期待するあまり、ぽっかり空いてしまった内を早く埋めて欲しいと腰が揺れる。
焦らされることなく挿し込まれた貴俊の指は迷うことなく一点を探し当てた。
「あうっ!!」
内で曲げられた指先が敏感な一点を抉るように動く。
貴俊と身体を重ねるまで知らなかった秘められた場所を擦られるたび、あられもない声を上げながら腰を揺らして蜜を撒き散らした。
「貴……ッ、達き……いっ! 触って、こすって! 早くッ」
すぐそこまで押し上げられているのに、達することの出来ないもどかしさに求める声が掠れる。
(熱い、熱い熱い……早く早く……)
身体の中をマグマが出口を探して駆け巡っているみたいに身体が熱い。
この熱を解放してくれる相手は一人しか知らない、
自分で触れるよりも強い快感へと導いてくれるのは貴俊、ただ一人だ。
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