2010、夏祭り:-one-ラブモード5


「陸……待って」

「何を? もう待てないよ。分かるでしょ?」

 陸の動きに合わせて、熱く猛々しいものが太ももに触れた。

 たったそれだけのことで、身体の奥から何かが溶けだしていくのが分かる。

 待ってと言ったけれど、そういう意味ではなかった。

「下着……脱がさないの?」

 後ろからすでに陸が熱いものを押し当てているのに、二人の間には薄い布が邪魔をしている。

 いつもと違う場所、違う服、それだけでも落ち着かないのに、さらにいつもと違う流れに戸惑ってしまう。

「脱がなくても出来るでしょ?」

 陸はクスリと笑って下着に手を掛けると、そのまま脱がさずに片側に寄せた。

(もしかして、このまま……?)

 疑問はすぐに答えが出た。

 まだ指先で入り口しか触れられていない場所に、陸のものが押し当てられたかと思うと一気に奥まで入ってきた。

「うう……っ」

 指で慣らされていないうえに、いつもより大きい陸のものに思わず呻いてしまった。

「痛い?」

 陸はすぐには動かず心配そうに顔を覗き込んできた。

「ううん。ただ……おっきいから、少し……驚いただけ」

 正直な感想を口にすると中にいる陸の質量が増して、中から押し広げられる感覚に今度は呻き声とは違う声が出た。

「麻衣、やばい……あんまりもたない」

 余裕のない声を出した陸が腰を引くと、全身が粟立つような感覚に思わずヘッドレストにしがみついた。

 出ていった陸を受け入れるのにさっきのような苦痛はなかった。

 奥から溢れた蜜が陸を助けて、さらに激しさを増した動きに身体が大きく揺れる。

「あ、あぁっ……」

「やばい、すげぇ……いい。麻衣のココもやらしいけど、声も可愛いくてすごくやらしい、おまけに甘い匂いにクラクラさせられる」

「匂い……? 今日、は……っ、香水つけて、ないのに……」

「どんな香水にも負ける。男は弱いんだよ。だから……ね、他の男の前では髪をアップにしないで?」

 うなじを強く吸われ、いつもなら怒るけれど、声にはならなかった。

「り、く……っ、待って! もっ……と、ゆっくり」

「何で? 気持ち良くない? 俺はすごく、いいっ」

「気持ちいい、けど……おかしくなっちゃう」

「気持ち良すぎて? いいよって言ってあげたい、けど……ごめん、もうっ」

 中で膨らんで爆ぜるのが分かった瞬間、思わず腰を引こうとした麻衣は陸に強く抱きしめられた。

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