2010、夏祭り:-one-ラブモード3
車のシートから互いに身体を乗り出して、二週間ぶりに交わした深いキスは息が上がるほど続いた。
ようやく唇を離した陸が抱いていた手を離すとエアコンを全開にする間、麻衣は濡れた唇をソッと指で拭う。
吹き出し口から勢いよく出た冷たい風にホッと息を吐いていると、陸が運転席から離れて助手席へと来た。
「陸、狭い」
「やだ。向こうからじゃ遠い。ここにも触れない」
身体を跨ぐようにして助手席に乗り込んできた陸の手が裾を割って入って来る。
「もう少し開いて?」
優しく内ももを撫でる指先が少しずつ奥に入って来る、無理矢理こじ開けられているわけじゃないのに、進む指先に合わせて足が開いてしまう。
「や……陸」
「ん? 恥ずかしいの?」
からかうような声音で聞かれ、否定も肯定もせずに陸の首にしがみついた。
「可愛い」
音を立てて額やこめかみにキスをする陸の息が熱い、熱い息が肌に触れただけなのにその熱移ったみたいに身体が熱くなっていく。
「浴衣って便利。脱がなくても出来ちゃいそう」
「少しだけ……って言ったのに」
「うん。だからさ……麻衣も触って?」
何を、と聞かなくても言われていることの意味が分かって手を伸ばした。
陸と同じように裾を割って入った手は下着越しでも分かるほど熱いものに触れた。
「すご……く、……」
「二、週間……して、ないから。やばい、なんか暴発しそう」
下着の上から硬いそれを撫でただけで、陸は息を乱れさせて進めてくる指の動きは忙しなくなった。
「あ……っ、や……」
「下着の上からは嫌なの? 直接触って欲しい?」
下着を押し込むように指を突き入れられる恥ずかしさに堪らず声を上げた麻衣は、指摘された恥ずかしさに顔をそむけたくなった。
「だぁめ、こっち向いて。キスして、それから……麻衣も同じように、直接触って」
触れるだけのキスを受け止めながら、下着の隙間から入って来た指先が既に熱くなっている奥へ触れると、麻衣も手を下着の中へと滑り込ませた。
「もう、濡れてる」
「陸も……すごく熱くて、硬くて……それに、ヌルヌルしてる」
「そんなエッチなこと言う? 少しだけじゃ我慢出来なくなるじゃん」
「陸、だっ……て」
「俺は濡れてるって言っただけ、麻衣はもっとやらしい言い方。ね、やっぱり……最後までダメ? 手だけじゃ足りない。麻衣の中に入らせて? このままじゃおかしくなりそ……、お願い」
こういう時の陸は本当にずるい。
分かっていてやっているのかもしれないけれど、その声と瞳に「お願い」されて、断れたことなんて一度だってない。
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