『拍手小説』
ぱ3-5

そんな所に突っ立ってないでこっちに来いよ。


何度も言わせるな。
ここに座れ。


あぁ…遅くに呼び出して悪かったな。


何をしていた?


そうか?
電話の声が少し眠そうだったのは気のせいか?


いい。
俺の前で無理する必要はない。


お前はいつも俺の言うなら何でも聞くからつい俺も当たり前に思うとこがあったんだ。
悪かったな。
嫌なことは嫌って言っていいぞ。


ん?
なんだ、聞きたい事があるならさっさと言え。


それは…
少し眠れなくてな。
こんな時間に暇なのはお前くらいしかいない…

あ…いや…そうじゃなくて…


少しの間こうしててもいいか。
なかなか気持ちのいい枕だな。


うるさい。
もう喋るな、俺の顔ばかり見るな。


笑ってるだろ。
隠しても体が揺れてるぞ。
こうやって眠れない夜の度に呼び出すのは面倒だな。
いっそのことずっとここにいたらどうだ?


意味くらい自分で考えろ。
お前の頭は飾りか?
だけど…嫌って返事は聞かないからな


あぁ…不思議だな。
お前が側にいるだけで俺は眠れ…る…。

―15―
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