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意地悪な恋
ホテルの部屋に戻るなり、すっかり冷えてしまった身体は和真に攫われてしまった。
身体が冷えているから先にお風呂に入らないと風邪を引くと言ったのに、和真はいつものように問答無用で私をベッドに引き込んだ。
「こんな……やっ……」
和真の前で大きく開かされた足、閉じる事を許されないまま、明るい部屋ですべてを晒される恥ずかしさ。
コートを脱いだだけで、服を乱していない和真がベッドの端に腰掛けたまま、手を伸ばされて触れられると身構えたのに、和真の手は私の手を取った。
「な……に?」
ベッドの上で和真の行動はいつも読むことが出来ない、次に何をされるのか怖いはずなのに、鼓動が少しずつ早くなる。
和真が私の指を舐める。
人差し指と中指を根元から指先へ、ぞくぞくとするような快感に身体が震える。
指の間に舌を差し込む和真が意地悪な顔をして笑った。
「指を舐められただけで感じてたらこの後どうするつもりだ?」
「へ……んなこと、しないでね?」
「変なことなんてしたことないだろ」
「……してる」
「じゃあ今日はいつもと違うことをするか」
その意味深なセリフに思わず身体を引くと、和真は舐めた指に自分の手を添えた。
どんな恥ずかしいことをされるのか、分からないと余計に全身の感覚が敏感になっていく。
「待っ……待って、待って待って……」
和真に添えられた自分の手が向かう先に慌てて手を引っ込める。
「かのこ」
「だって……ぇ」
「嫌ならいつもと同じことをするか?」
頷けばまるでいつもと同じことをして欲しいと思われてしまう。
首を振っても同じようなことが待っているような気がするけれど小さく首を横に振った。
「いい子にしてろよ」
「あ、や……」
和真の指と一緒に自分の指が大きく開いた足の真ん中へと導かれる。
指先に濡れたものが触れ、まだ何もされていないのに感じ始めていることを自分自身の指で気付かされた。
同じ場所に触れている和真の指も同じように伝わっているはず、そう思うとますます鼓動は早くなった。
「お前はここを可愛がるといい声で鳴く。今日は自分の指で可愛がってやれよ」
「そ……っな」
指先がぬかるみに埋まっていくみたいにゆっくりと押し込まれていく。
自分の指と和真の指に押し広げられる内部、自分の意思とは関係なく動かされるたび、静かな部屋にクチュクチュと音がした。
「やらしいな」
「違……っ」
「気持ちいいだろ? いつもここで俺を喜ばせているんだ。どんな風に感じるているか知りたいだろ?」
その間も絶え間なく指を動かされ続け、濡れた音はますます大きくなり、指が引き出されるたびに溢れる蜜がシーツを濡らした。
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