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『朝のヒトコマ[陸]』
陸です。
今21歳、ホストクラブ『CLUB ONE』でNo.1ホストやってます。
俺には8歳年上の可愛い恋人がいる名前は麻衣。
出会いは店の前で馴染み客の美咲さんに連れて来られて逃げようとしていた麻衣とぶつかった事。
完璧俺の一目惚れ。
ホストに拒否反応を示していた麻衣をあの手この手で強引に口説き落として付き合い始めた。
今は未来の奥さんとしてラブラブ同棲中。
冗談のような本当の話。
可愛い恋人の麻衣は年上のくせに可愛くて甘えんぼでエロくって…。
でも怒るとすげぇ怖い。
押しに弱くて雰囲気に流されやすくて…時々妙に年上ぶるのが玉にキズ。
俺にとってそんな麻衣の寝顔を見るのが目下の楽しみ。
AM5:40
なるべく音を立てないように寝室へ忍び込むとスーツの上着を脱いでソォッとベッドに上がる。
(間に合った…)
まだ寝息を立ててぐっすり眠っている麻衣の横に寄り添うように横になる。
「可愛い…キスぐらいいいよね」
顔に掛かる髪をよけて唇を重ねて離す、一回だけじゃ物足りなくてもう一度重ねて今度は唇を動かした。
瞼がピクッとして麻衣がモゾモゾと布団の中で動くと慌てて顔を離した。
「…ん、陸?」
目を覚ました麻衣がゆっくりと瞼を開けて焦点が合うまでボーッとして俺の姿を確認すると嬉しそうに微笑んだ。
「おはよ。今帰ったの?」
「うん、ただいま。おはよう麻衣」
「お疲れさま」
今朝三回目のキスをする。
唇を重ねて舌を滑り込ませて軽く絡めてから唇を離した。
俺の一日が終わり麻衣の一日が始まるそんな二人の大切な朝のヒトコマ。
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