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08/01(Fri):ゲームに夢中な彼女の気を引きたいサボの考察

「いや!絶対それ行かないで!!ダメダメダメ!」
「おいウルセーぞ!早く行けエース!」
「ああ…行くぞ」
「いやあああ!!」

「…何してんだお前ら」

「あああサボ!何か急にエースとルフィがホラーゲームやり出してうぎゃああ!やっぱ出た出ためっちゃ出た!!」
「あ、ほら見てみろこれ、グロい」
「バッカ何見せてんの!?何で見せんの!?」

じゃあ見るのやめればいいのにとは思うけれど、いつもの怖いもの見たさなんだろうなぁーと一人離れたところで見守る。

「あ、見ろこれ!何か出てる」
「変なもの見つけないで!!」
「ストーリーになった」
「音ォォォ!!」

「………」

二人に振り回されてるのを見て、なんだか面白くない。

「…なぁ」
「な、なにサボ!」
「冷蔵庫にアイスあるけど食べるか?」
「た、食べ「「食う!!」」あ、ちょ、画面中途半端!!」

冷蔵庫に向かって走り出した兄弟に、半泣きの彼女。
サボはおもむろに立ち上がると、彼女の手を引いてさっさと自分の部屋に連れてきた。

「怖いなら見なきゃいいだろ?」
「でも、この状態で一人になる方がもう怖いー!!」
「…なら、そんな怖さも忘れるようなこと今からするか?」

ニヤリと笑って髪をすくい口付けたサボに、一瞬にしてホラーのことなんか吹っ飛んだ。

「他のことなんか思い出さなくなるぐらい、おれでいっぱいになればいい」

真っ赤になった彼女に、サボは満足そうに引き寄せた。


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