ソニくんのお使いをしたあの日以来、特戦部隊に朝御飯件昼御飯を届けるのがナマエの日課になっていた
なんで私がと思わないでもなかったが、毎朝ハーレムにいびられるリキッドを見るのが可哀想で仕方なかったと言うのが大きい

ただし、ほとんど毎回、持っていくと温かい何かも欲しいとわがままを言われるのだけは何とかしたいと思っていた
思っているだけで、なにも言えずに毎回スープを作ってしまっているのだが

「女の子の手料理が毎日食えるとかサイコーだぜェ〜」

毎日言ってくれるロッドの言葉も大きな理由だ
なんだかんだ言っても、誉めてもらえるのはナマエも嬉しい
出会って数日ではあるが、他のメンバーも我が強いのは分かっていたので、文句を言われない辺り多少は気に入られているのだろうと解釈していた

「それはどーもありがとうございます」

そんないつものやり取りをしていると、外が騒がしい事に気付いた
時間はもう昼過ぎ
酒を飲んで無駄に夜更かしするハーレムに合わせてご飯を用意するためだ
そろそろパプワ島の住人達も昼食を終えて外で遊び回る頃合いだが、外で聞こえる声はのぶとい

「……この辺では聞かない声ですね」
「昼食を終えてからでいい、危害をくわえるつもりならもうしているだろうからな」

優雅にナマエの作った味噌汁を飲み終えて箸を置くマーカー
終えてからでいいなどと言っている割に、自分は出る気が全く無いと行動でしめしている

「変なナマモノなら食後の運動になるよね、俺はいくよん」

スプーンを置いて伸びをするロッドに、無言で皆の食器を片付け始めるG

「あ、私がやりますよ」
「…………いい……座っていろ」

このやりとりも毎回の事だった
いつもナマエが負けてGが片付けをしている

「よっしゃ食後の運動をしに行くぜェ!」

そして、一番年甲斐がないのがハーレムである
外が騒がしかろうが、そうでなかろうが、じっとしていられないたちなのだ
今日はいつもと違い、明確に外に誰かがいると分かっているためにテンションも高めだった

「おら、行くぞロッド!」
「は〜い」

語尾にハートマークが着いているような甘い声で返事をして立ち上がるロッド
ナマエは視線だけで2人を追っていたのだが

「なに座ってんだオメーもだよ!」
「はっ、ちょっとハーレムさん!?」

首根っこを掴まれ、猫のように無理矢理外へと連れ出されるのであった

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