更衣室で強姦


「ん…」
「なぁ、コウ」

長く甘い口付けを解くと、佐々山は甘ったるい声を出した。
こんな時は大体ろくでもない事が多い。

「何だ」
「お願いがあるんだけど」
「…聞くだけはしてやる」
「じゃあ、目瞑って」
「は?」
「一瞬でいいからさ」

訝しげに思いながら目を瞑ると、不意に訪れたのは目元への柔らかな感触。いつの間にか目隠しをされたと知る。

「おい、佐々山!」
「良いから良いから」

そして外そうとした手を取られ、後ろであっという間に拘束。

「お前、何のつも…んんっ、」

いつものキスも視覚を奪われている分、舌を絡め取られただけで圧倒的な快感が襲った。
佐々山も知っているのだろう。焦らすようにゆっくりと口内を味わう。

「っ、ぁっ…」

唯一自由になる足で蹴ろうとするがそれより早く体が割り込む。
漸く介抱された頃には、すっかり息があがっていた。

「…っ、」
「やべ…」
「何がだ…つか、これを解け」
「なんで?これからだろ」
「これからって…」
「本当は弄るだけでやめようと思ったんだけどさ、我慢できねぇ。最後までして良いか?」
「は?」
「この前見たAVにさ、強姦プレイが萌えるってあったから試そうと思ってさ」

ご、強姦…!?
突拍子もない台詞に、さすがの狡噛も思わず言葉をなくす。
こいつは何を言っているんだ。

「いいだろ?だって、監視官様もほら」

言うなり、下半身を無造作に触られる。

「んっ…!」
「いつもより感じてるじゃん」
「るさ…!」

狡噛が抵抗を試みるも、その瞬間ふわりと体が浮く。

「な…」
「じっくり楽しもうぜ」

にやりと笑んでいるに違いない佐々山に悪態をつくのも束の間、巧みな愛撫に溺れていくのも時間の問題だった。
そしてその後1ヶ月ほど佐々山とは口を聞かなかったとか、なんとか。


2013.2.4




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テーマ「人外ファンタジー」
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