学パロ
グレイセス学園設定をまんまもってきてます。が、ヒューバートはあんまり着崩してないカンジ。
逆に兄さんがもっとだらしなくなってる。
我らが学園の制服はそこらの学校に比べて可愛い、カッコいいともっぱら評判で、制服のためにこの学校を選んだと言う者も少なくはない。
けして低くはない偏差値を持つが、制服ひとつのためにそこまでがんばれるとは、皆すごい執念である。
そのことをシェリアに言うと、
「三年間のほとんどを制服を着て過ごすのよ!?大事なことなの!」
とえらく力説されたものだ。
しかし、入学したらばこっちのものとばかりに皆着崩す。三年生ともなれば好き放題だ。教師たちはこの生徒たちの行動には頭を悩ますばかり。
そしてここには、教師と同じことで頭を悩ます生徒が一人。
「そこのあなた、制服が乱れています。はやく直してください」
正門で制服チェックを行っている風紀委員のなかで、一番目ざといのはヒューバート。
そして彼の頭の中ではブラックリストが作られているらしく、その内の一人が、俺だ。
「兄さん…」
ヒューバートを見つめながら正門に向かうと案の定気づき、溜め息混じりに眉をひそめられた。
「おはよ、ヒューバート」
「おはようございます。カチューシャをとりなさいシャツはズボンの中へネクタイはどうしました今すぐ着けなさい」
他の生徒への態度と違う。
「ヒューバート、なんで俺にはそんなに厳しいんだ」
「そんなことはありません。皆には同じ基準を推しています」
「そうじゃなくて、言い方」
「兄さんだけ特別ですよ」
鼻で笑われ見下しながら言われてもかなり複雑である。
「ヒューバートに質問、というか問いたい!」
「却下。忙しいんです、はやく身なりを正して教室へ行ってください」
ひどい門前払いだと思う。
「じ、じゃあ、家に帰ってからでもいいか?」
「家で?…まぁいいでしょう。だからはやく…」
「分かった約束だからなヒューバート!」
じゃ!とだけ残してダッシュで去る。
後ろで待ちなさい!、話を聞け!、だの聞こえた気もするが、それはもちろん気のせいだと判断した。
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