※ルルル未来のお話です
※二人が結婚した後
※オリキャラ有り!!つまり二人の愛の結晶がちょこまかしてます


大丈夫な方のみどうぞ



















これはちょっと未来のお話。
二人がいろんな壁を乗り越えて、幸せになってからの物語。

二人の愛を受け継いでこの世にやってきた三人のちびっこたちのお話をしよう。


未来を覗きたくない人は

見ちゃダメだよ











団長と雛は相変わらずこの春雨で暮らしている。俺も何故か引っ張り回されて、結局昔と何ら変わりない寝不足な毎日。ただ昔と違うのは、


「死ねよ阿伏兎!!」


叫びと共にちっこい桃色おさげが飛び掛かって来た。
そう、団長と雛の子どもである。今日は少しその子どもの話をしようと思う。



団長と雛の間には三人の子どもが生まれた。



一人目。長男。

今飛び掛かってきた威勢のいいクソガキ。
見た目団長、中身も団長。つまりはちっこい団長である。夜兎の血を色濃く受け継いだらしく、闘争本能、戦闘能力共に夜兎そのもの。口癖は「パピー死ねよ」。将来の夢はマミー(雛)と結婚することらしく、極度のマザコンである。そのため、ちらほら団長とシャレにならない乱闘が始まる。船はボロボロになっていく。始末書が余計に増える。団長はこの長男を相手にする時目がけっこうマジだ。
しかし、雛は団長と長男の乱闘を見るのが好きらしく、

「阿伏兎さん見て、大きい神威と小さい神威が戯れてる」

と嬉しそうに微笑んでいた。それは母親としてどうなのだろうと少し心配になった。が、団長が本気を出したらガキ一人訳ないはずだから、一応手加減は出来ているのだろう。二人の戯れは回りに被害を及ぼしながら続く。



二人目。長女。

見た目団長、中身は雛。桃色の髪をいつもツインテールにしている。雛にやってもらっているらしい。毎朝団長と一緒に髪紐を持って雛にお願いに行くんだと。団長はおさげを今も雛にやってもらっているのだ。二人して頭を雛に預ける姿は可愛らしい。
見た目は団長だけれど夜兎の気は全くない。いつもポケポケしている。この前何も無い所で転んでいた。たまに虫や植物に話しかけている。微笑ましい。
長男がたまに本気で勝負を仕掛けると団長が長女の味方して一緒に戦う。戦闘能力は皆無なため、長男の攻撃をもろに受けたらシャレにならないからだ。弱いが勇気はそこそこあるらしい。雛と一緒。たまに喧嘩しても、長男をけっこう好いている。



三人目。次女。

見た目雛、中身は団長。雛そっくりの顔して蹴りの威力が半端ない。ちっこい身体をフル活用してよく動き回る。ただし責任能力は雛譲りらしく無駄な殺生は好まない。俺のこともしばしば気遣ってくれる。
よく団長に勝負を挑んでいるようだ。殺生は好まないが強くなりたいらしい。団長が戦い方の指導をしてあげている。その時だけ団長のことをパピーじゃなく師匠と呼んでいるんだとか。前にデレデレしながら団長が教えてくれた。
団長はなんだかんだで次女と戯れている時が一番楽しそうだと思う。なんでも、

「阿伏兎見て、ちっさい雛が追いかけてくるよ可愛いネ」

と、いうことらしい。そのセリフを聞いて、ああ似た者夫婦だと思った。
次女は団長のことをけっこう慕っているようだが、それなりにマザコンでもあるため、団長や長男とよく喧嘩する。船はさらに可哀相なことになる。
長男のことはライバル視しているが、長女のことは好いているようだ。お姉お姉とよく懐いている。地球産気質が好きらしい。これは団長譲りだろうか…?



なんやかんやで、団長は子どもの世話はちゃんとしているようだ。世話というよりは戯れと言った方が正しいかもしれないが、どんな時でも、子どもを放ってどっかに行くなんてことはしなかった。雛には子ども以上にデレデレになっていたけれど、それ以外で子どもに情けない姿は見せたことはないだろう。それは、もしかしたら、自分の生い立ちを思ってのことかもしれないなぁとは口にしない。そうでなくても、春雨第七師団に似つかわしくないこの光景は、いつかは必ず目の前に広がったのだろうと思うから。
こんな、夜兎に似つかわしくない温かい未来、その未来が生まれるか生まれなかったか、それを左右する分岐点があったとすれば、それは雛に出会えたか否か、そこだろう。この光景を生み出したのは、間違いなく雛であり、彼女なしでこの未来は無かっただろうと俺は断言できる。
果たしてこれが良かったのかどうかは俺には分からないけれど、毎日笑い声が絶えないのは事実だ。



何にしても、俺の事実は一つで、お守りするヤツらが増えた、それだけ。
忙しい毎日が少し賑やかになって、笑い声が割増しになった。悲鳴も割増しになった。そういうこと…。
決して不快ではない…。



この先も明るい未来であることを祈るよ。



そして月日は流れていく。



この、いつもギャーギャーうるさい三人が、やがて兄弟姉妹思いのシスコン&ブラコンになるなんて誰が想像しただろうか。

そして、やがてそれぞれの道を進んで行く時も、父親母親ついでにこの俺までを思う姿勢を崩さない優しい子たちになるのは、さらに未来のお話である。










ニコニコ未来

そんなずっとずっと未来でも、団長が雛に向ける視線は優しくて、雛が団長に向ける笑顔はキラキラと変わらない。






100000の力で未来へ
アンケで頂いたシチュ第二弾。未来のお話、結婚後の話が読みたいという意見を多数頂きました。ありがとうございます(^o^)/
20090818白椿


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