最近団長がご機嫌だ。
ニコニコが輝いている。それはそれはすっごい幸せそうで気持ち悪い。その代わに、雛の悲鳴がしょっちゅう聞こえるようになった。可哀相に。団長の彼女なんて大変なんだろうなぁと思う。しかし雛のおかげで、団長の俺への嫌がらせは数パーセントカットどころか100パーセントカットされた。とっても有り難い。まぁそれに比例して、団長は前にも増して仕事をしなくなったわけだけれど…。
「阿伏兎ー」
「なんですか?」
「雛が可愛い」
「…そいつはけっこうなことで」
「阿伏兎もそう思う?」
「は?」
「雛のこと可愛いと思う?」
まぁ顔は特別可愛いってわけじゃないと思うが、やること言うこと可愛いなぁと思うことは多々あるわけで、
「まぁ、そうですね」
ドコッ!
「…なんで今殴られたんですかね?」
「雛を可愛いって思っていいのは俺だけだよ?なに勝手に可愛いとか思っちゃってんの?阿伏兎気持ち悪」
酷くね?
しかも可愛くないって言ったら、それはそれで殴るつもりなんでしょ。雛は可愛いよ阿伏兎の目節穴?とか言ってさ。
俺は非常に疲れを感じて溜め息を吐かずにはいられなかった。
そして、無理矢理頭を仕事モードに切り替える。
「団長、次の仕事なんですけど、」
「うん?」
「次の仕事場地球ですから」
「おお、鳳仙の旦那と一戦ってわけか」
「いや違います」
ああ、なんか今からイヤーな予感がするのは気のせいだと思いたい。
団長は俺の話を聞いているのかいないのか、いや聞いてないんだろうけど、ふむふむ頷くとキラキラと微笑む。
「雛も連れてこうかなぁ」
「はい?」
「地球連れてったら喜びそうじゃない?」
「…地球っつっても吉原ですよ。女が喜ぶとこじゃないですよ」
「うんうん、雛どんな反応するんだろねー」
「…」
こりゃ連れてく気だな。
まぁいっか。雛がいた方が団長にブレーキかけれるかもしれない。
「じゃあ雛にこのこと教えてくるよ」
「へいへい」
彼女に夢中
ルンタッタールンタッター
二次元兎は跳ねる
20090402白椿
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