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「うわぁああああ!?」
「くっ、遊星!遊星ーッ!!」
「はぁっ、はぁっ…ク、ククク…やったぞ、小波。不動遊星を、このオレたちで仕留めたのだ!
シグナーの龍が欠けてしまえば、あの赤き竜も計画を邪魔しる事などできはしない。
ククク、サーキットの胎動もはじまった。見ろ、最初からこうしていれば良かったのだ!」
嬉々として語るプラシドを俺は遠い昔から見たかったのだ。
……いま、全て思い出した
「…よくやったぞ、ほめてやる小波。貴様をこの時代に連れてきた時、転送の悪影響で回路に変調をきたした時は、どうなる事かと思ったが…」
「何の事をいっているんだ」
だが俺も意地が悪いらしい、まだ思い出せないフリをしてプラシドを驚かせようと思った。プフフ鳩が豆鉄砲喰らったような顔させてやる
「何だ、まだ思い出せないのか?貴様はこの時代でゴーストを作らせるためにオレが未来から連れてきた、旧式デュエルマシーンだ。あの滅びの世界の中、オレは貴様に育てられ、そして、デュエルを一から教わってきたと言ってもいい」
ふひひ知ってるよ。いつバラしてやるかな
「クッククク、光栄に思うがいい。今やこの街を地獄に変えつつあるゴーストどもは、すべて貴様からはじまった…貴様の兄弟であり子孫なのだ!やがて、未来はオレの意のままに姿を変える。オレと貴様が、ふたりでそれを成し遂げた!我々の未来は救われた…未来は、オレたちのモノなんだ」
「…ああ!でもそこまで説明しなくても俺思い出してたんだーハハ」
プラシドは一瞬目を見開いたが、直ぐに赤面し剣を振り回し襲いかかって来た
「〜っ!何時からだ!何時から思い出していた!!」
「さっきのデュエル終わった後すぐだけど
そうか、そうなのか。プラシドは俺の子であり嫁か。そうなのか」
プラシドの剣から逃げつつ茶化してやる。ふひひこれがしたくてコイツについていたのだよ
度々プラシドを見るとムラムラしてたのはそういうことだったわけだ
「馬鹿な事を言うな、何が嫁だ!貴様はいつもそうだった!デュエルを教えると言いつつ部屋に呼び出し、あ、あんな…口に出すのも恐ろしい!!
何故そういう事だけはしっかり初めから残っているたんだ!!」
段々涙目になってやがる…プライドの高い奴ほどそれを踏みにじってやりたいものさ
「それが俺だからだ。まさかあんなに子沢山になるとは思わなかったけど、愛ゆえに、だな!」
ハハハ、と笑いながら、サッと背後に回り、腰から尻にかけてを撫でると、ビクつくのが可愛らしい
「っ…!!くっ、小波の変態的な性格は最悪だが」
「ん?」
「デュエルの腕は認めてやる…。感謝しろ!」
こ、これは…
「ツンデレェェェッ!!」
こ、殺される…ツンデレに!
「…ニヤけて、気味が悪い……とにかく!これからも小波にはボロ雑巾のようにコキ使ってやる、覚悟しろ!」
「了解!」
これだからプライドが好きなんだよ!!
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プラシド編終了!
まさかのツンデレEND。
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