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「未来…未来を変えるとは、どういう意味だ」
「言葉どおりの意味さ。お前たちがこの先作り上げる未来はろくなもんじゃないんだよ」
「なんだって!?…まるで何もかも知ってる口振りだな」
「知っているのだよ、我らイリアステルは」
「……」
目がマジだから嘘を言ってる様には見えない。
「納得いかない、という顔をしているな。まあ、無理もない」
「そりゃそーだ。バカには理解出来ない話だもんな」
いきなり理解しろってのが無理だよ
「すべてを知りたければ、我らとデュエルするがいい」
「いいだろう、受けてやる!」
えっ…ちょ!
「遊星、落ち着け。今さっきデュエルしたばっかりだろ?!」
「其奴の言うとおり、それは今ではない。しかるべき時と場所が整い次第、だ。そう遠い事ではないがな」
焦るよ!
さっきのデュエルがノーダメージだったらまだよかったかもしれないけど、ダメージも喰らったし、何より
相手に手の内が知れている事が一番危険だし、遊星が落ち着いてくれてよかった
「残り少ない時間、せいぜい楽しんで過ごすんだね。ひゃっはははは!!」
白い人たちはプラシドと呼ばれていた男を連れて踵を返し行った
「遊星…俺、あのルチアーノとかいう子。結局ツボなんだ。」
「……今言う事ではないだろう」
遊星の緊張を解きたくて言った言葉に遊星もそれを察したのか、フフッと笑ってくれたことにほっとした。
…あの言葉が結構マジだって事がバレなかったことも含めて。
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