ニューお試し部屋 | ナノ


Unum




はじめまして、佐隈りん子と言います。芥辺探偵事務所事務のバイト兼悪魔使いをしています。
今日は、とある依頼(言っても浮気調査ですが…)の為に、淫奔の悪魔であるアザゼルさんと暴露の悪魔であるベルゼブブさんを召喚しようとしました。…したのですが、魔法陣から出てきたのはこのアホ、もといアザゼルさんだけ。

「ちょ、さくちゃーん?俺なんかさくちゃんにひどいこと言われてる気がするんやけど?!」

うるさいなあ。

「なんでアザゼルさんだけなんですか?ベルゼブブさんはどうしたんですか?」

「べーやん?べーやんならなんや魔界の会議出るから来られへん言うてたよ」

正直アザゼルさんは役に立たないので、ベルゼブブさんを頼りにしていたんですが。

「さくちゃーん?!俺の悪口言うてるやろ?!これ絶対言うてるやろ?!」

(アザゼルさんの悪口なんて言ってないですよ)
「うるさいなあ。これで役に立たなかったら芥辺さんに言っちゃいますよ?」

「さくちゃん!!それ反対!!建前と本音が逆になっとる!!芥辺はんに言ってどうするつもりなん!?」

おっとつい本音が。

「なあなあ、さくちゃん?ワシ頑張るさかい芥辺はんだけは勘弁してくれへん?」

「…はあ、本当に言うわけないじゃないですか。さっさと調査に行きますよ?」

「さーくちゃーん!!!ブフォッ!?!?」

調子にのって私に抱きつこうとしたアザゼルさんをすかさずグリモアで払いのける。するとアザゼルさんは、グリモアの制裁を受けて突然降ってきた雷に打たれてしまいました。

「行きますよ?」

「あ"い"」

さくっと依頼終わるといいなあ。