ニューお試し部屋 | ナノ


捌!




近所の公園まで行く道すがら、おっさまの丸い大きな背中が見えたので、挨拶をしようと近くまで走っていきました。

「おっさま! おはようございます! アテッ!」

石につまづいて転んだ私に、おっさまは急いで駆けつけてくれました。「大丈夫か?」と聞かれましたが、私をなめてもらっては困りますよ。一体今までに何度転んだことか。そのたびに柔兄に怒られたりして。
転び慣れているので大丈夫です。

「だいじょぶです!」

「そうかぁ。なまえちゃんは強いんやね」

そう言っておっさまは頭を撫でてくれました。

「そうだ! おっさまはどこにいきはるんです?」

「なまえちゃんも一緒に行くか?」

「はい!」

手をつないでおっさまと一緒にどこかへ行くことになりました。