「いーやーだー!私は絶対に出ーなーいー!!」

今日も今日とて引きこもりのイヴでーす。
ハッピーツリータウンの真ん中、ハッピーツリーがそびえ立つ小高い丘にある家に住んでまーす。

「いつまでそんなこと言ってんだー?そろそろ出てこーい」

こうして毎日私の家まで来てくれるこいつはランピー。のほほーんとしてるけど案外力が強い。正直ドアを抑えてる私の腕がツライ。
本当に。

「よーしわかった。ちょっと待ってろ」

「うわっ!!!!」

ちょっとちょっとランピーさんや。
急にドアを離しちゃダメだよー。慣性の法則(あれ? ちがう? まあどうでもいいけど)とかなんやらで後ろに吹っ飛んじゃったじゃんか。

「うー、いてて。……あーあ、また掃除しなきゃなだー。ランピーもちょっとは考えてよね」

他の人だったら死んでるぞ!
そう言った私の頭には大きな穴があいている。グロいとか言わないで、傷つくから。
吹っ飛んで行った先に尖ったものがあるなんてお約束だよね。
もちろん刺さりましたとも。ぐっさりと。
普通なら死んじゃうけどねー。生きてるんですわ、これが。
どうやら私はおかしいようで、どんなに大怪我をしても死ねないらしい。
まあ、この街の住民は大抵死んでも次の日くらいには生き返ってるから、あまりびっくりはされないかもしれないけど。
ただ、私は怪我をしてもすぐに再生しちゃうんだよねー。
本当にアメイジングだわ。
近くで再生するのを見せられる奴なんかはたまったもんじゃないけど。

だから私の周りには誰もよらないんだよね。ほんと、傷ついちゃう。
わざわざ寄ってくるのなんてランピーとかの変わり者だけだもんなー。

「そんなことより。ランピーってば本当にどこ行ったの?」

まあ、あいつがあんなんなのは知ってるし、気長に待つか。




[*prev] back [next#]