「名前。 月雲了って、ツクモプロの社長さんのこと、覚えてる?」
「え? 覚えてるけど?」

 最近の百くんはおかしい、やたら私にツクモプロダクションの月雲了さんのことを覚えているのかと尋ねてくるのだ。

 彼のことは忘れるはずもない、彼にとっては何の取り柄もない私なんかにやたら付き纏ってくる人で、事務所に顔を出すたびに話し掛けてきて「今日はいい天気だね!」「何しにここへ来たの?」「今日の夜は何か予定があるの?」「一緒にご飯を食べに行こうよ!」と毎度のように同じことを繰り返し言ってくるのだ。経営が傾いたツクモプロを建て直すように抜擢された血筋のある次男の彼は、女関係の噂も女遊びが激しいという噂もなく、泥沼のような芸能界の長を務めながらその手の心配はご無用な人だと聞いていたのだが、実際お会いしてみればなんとまぁ私に付き纏ってくるではないか。一体誰がその手のことには安心しろというような話を吹き込んできたのかわからないのだが、会ってすぐに男としてのだらしのない面を見せつけられてしまっては、あの話を疑うしかない。

「月雲さん、すみません。 私、付き合っている方がいるので、そういうのはちょっと」
「へぇ、そうなんだ。 あっ、了って呼んでよ」
「いえ、月雲さんは社長ですし、そういうのもちょっと」
「僕の兄のことはなんて呼んでいたの? 月雲さんって、同じように呼んでいたんじゃないの? それなら、僕と兄が2人揃って君の前に立ったら、君は2人に対して同じ呼び方をするってこと? それって、紛らわしくない?」
「そ、それもそうですね……」

 月雲了さんの発言は一理ある。そこまで言われてしまえば私は彼のことを下の名前で呼ぶことになるのだが、いざ改めて「それでは、今後は了さんと呼ばせていただきますね」と告げれば、彼は嬉しそうな顔を見せてくれたのだ。

「名前は確か、イタリア料理が好きだったよね。 どう? 今日はそこに行こうか? 美味しいパスタを食べさせてあげるよ!」
「2人きりはちょっと……。 あ、百くんもいるなら行きたいですね」
「いいよ、モモも誘ってみよう」

 どうして彼のような大手芸能事務所の社長が私のような人間に付き纏いじみた行動を示してくるのか、理由がわからなかった。一応、私も家が芸能事務所を開いており私はそこで働いているのだが、事務所の名前を出せば頭の上にクエスチョンマークを浮かべられるほど名の知れているところではない。唯一事務所の看板として所属してくれている、名前くらいは誰もが聞いたことがあるだろう有名アーティストの名前を一つ挙げてやっと「ああ、あそこね!」と気付いてもらえるくらい小さく、了さんのやっている事務所と比べたら天と地の差があるのだが。

 了さんとは芸能事務所の関係者、それ経由で知り合った。了さんは社長に就任する前、うちの事務所にご挨拶回りに来ていたのだ。事務所を開いている両親の裏事情は知らないにせよ、大手であるツクモプロと何かしら関連がありこの事業が成り立っているのだというということは、社長である了さんと知り合う以前に数年前から交流を深めていたRe:valeの百がいたのでなんとなく知っている程度だ。ツクモと星影、二大帝国とも呼ばれる巨頭プロダクション、どちらかに偏ってしまってもおかしくない小さな事務所から最前で活動しているRe:valeは、百と千がそれぞれツクモと星影に付いており、どちらにも偏らない均等な立場で存在していることは有名な話である。確かそれを話してくれていた百くんに、名前の事務所はツクモの伝があると教えられた記憶があった。だからうちの家系はツクモプロの人間と少なからずの交流があるわけで、うちの事務所に回ってくる仕事の大半がツクモ系列のものだ。有難く事務所のタレントに仕事が回ってくれば、私は今日のようにツクモプロにご挨拶に伺っていた。百くんはタレントであるというのに、事務所関係者以上にその話には詳しかった。

 Re:valeの百くんとは数年の付き合いがあるし、彼は社交的な子である。立場は違えど同じ時期にこの業界で働きだしたこともあり、意気投合して、私の方が年上だけど同世代の友達のように仲良くしていた。そんな社交的な彼は、了さんとも知り合いのようだった。知り合いというか友達というか、了さんが社長になる以前からの付き合いだそうなので社長とタレント、こちらも立場は違えど普通のお友達のような関係であった。
 私はそのことを知ると、了さんに付き纏われて頭が痛い思いをしている中であなたが神か!と言わんばかりに百くんを巻き込んだ。了さんに何かを誘われると決まって百くんの名前を挙げてみせる。了さんはいつもいいよと言って百くんを誘ってくれるのだが、百くんは百くんで美味しいものが食べられると誘いに乗ってくれるので有り難かった。

「了さんがどうかした?」
「今度、ツクモ主催のパーティーが開かれるんだってさ」
「……それで?」
「名前も一緒に行こうよ!」

 だからこそ、最近の百くんはどこか様子がおかしかった。3人で一緒にディナーをすることは何度かあったというのに、彼は私に了さんのことを覚えているかと尋ねてくる。それに、昔の彼だったら何かを誘って来るときはいつも直球で私を連れて行こうとしていた。つまり今でいう私の「それで?」の部分を聞くこともなく一緒に行こうと誘ってくれていたのだが、最近の彼は私に一つ一つ質問や短い言葉を投げかけ、まるで私の様子を伺うような態度を取られるようになってしまった。そのような百くんを少し変だと口にすれば「そうかな?」と言われてしまうので、もう敢えて触れなくなったのだが私は心の中にモヤモヤが残っている。



 百くんに誘われてツクモプロダクション主催のパーティーに参加した。何か成功を収めた祝い事や受賞事があったり、それなりに有名なツクモ所属タレントの婚約や結婚内定の話が持ち上がれば定期的に業界人の交流を深めるべく、このようなパーティーが開かれている。
 私は芸能関係者で、一応ツクモ寄りの人間ということもありこのような場所にお呼ばれする身ではあるが、参加してもしなくても問題のない立場の人間なので、あのように誰かの誘いがない限りは参加しない派の人間だった。参加する人間の大半がツクモ直属の人ばかりで、遠い親戚のような私は肩身が狭いというか、周りにとって非常に影が薄い人間でいてもいなくてもどちらでもいい人間であることを自覚すれば、自ら進んで参加することなどできなかった。

「やぁーー、名前! 君も来てくれたんだね!」
「こんばんは、了さん。 百くんに誘われたので、参加させていただきました」
「モモも来てるんだー。 そんな彼の姿は、どこにも見当たらないけどね」
「挨拶回りに行かれて、どこかに行ったっきり戻ってこないんです」
「モモは人気者だからねぇ、きっと今頃どこかで引っ張りだこだよ。 ねぇ、ねぇ、どう、このスーツ?」
「お似合いですよ」

 いざパーティーに参加すると、一緒に来ていた百くんは顔見知りを見つけるとそちらに出向いてしまった。「ちょっと待ってて、すぐ終わるから!」と言っていたのに、いつまで待っていればいいのやら、何十分経っても戻ってこないではないか。待ちくたびれたこととお腹が空いたこともあって、会場を一人で歩き出し目に付いた美味しそうなディナーを食べ歩きながら暫く一人でふらついていると不意に声をかけられた、了さんだった。
 いつもより大きいストライプ柄の桔梗色スーツは一見その派手さに目を引いてしまうが、薄群青色のシャツとスーツの色よりも少し暗いネクタイ、黒いチーフを胸ポケットに入れた全体的に落ち着いたシックな身形をしている了さんに正直な感想を述べた。似合っていた、気のせいか、その姿に既視感を覚えるほどに。

「君が選んでくれたんだけどね」
「……え?」
「そんなことより、名前ーー。 君、今は一人なんでしょう、どう? 僕と一緒に回らない?」
「えーっと、社長と一緒にというのは、ちょっと」
「悲しいなぁ。 社長ってだけで、こんなに冷たい態度を取られるのか……」

 そういうわけではないのだが、胸に手を当てて過去の行いを改めて考えてほしいのだ。そこに好意が存在しているのかは定かではないが、明らかにお気に入りではあるように接してくる態度に私が引いていることにいい加減気付いてほしい。それに私には付き合っている人がいる。彼のことを考えると、彼の知らない場所で知らない他所の男に言い寄られている姿を知られでもしたら、嫌だ。
 了さんのことは嫌いではない、だけど恋人のことを考えれば嫌である。その分かりづらい境目に私が立っていることをこの人は知ろうともしてくれない。

 だけどそれを抜きにして考えても、周りからしてみれば何の関係があってこのパーティーに参加しているのかわからない人間があのツクモプロの社長と歩いているだなんて面白くない話だろう。ツクモという大きな名前のバックアップが欲しく彼に媚びいる人間が大勢いることは知っている、だからこそ周囲の目が気になって仕方がない。

「名前の付き合っている彼は、どういう人?」
「……。 ……仕事熱心な人です」

 あなたのような立場のある社長と一緒に歩くことは恐れ多いので失礼します、そうやって了さんに一礼してそそくさ歩き出してみせれば、了さんはストーカーのように私に張り付いて話しかけてきた。いくら早足で歩いたところで了さんはぴったりとくっ付いて話しかけてくるもので、私は瞼を落として一つ深い息を吐き、無視することなどできないので了さんの言葉に大人しく反応を返す。

「へぇ。 どこで知り合ったの?」
「……大学を卒業して、家の事務所で働き始めて、そこで知り合いました」
「じゃあ、芸能関係者なんだ?」
「……そう、だと思います」
「その彼は、今は何をしているの?」
「仕事で海外に。 でも、もう1年近く連絡を取っていなくて」
「どうして、連絡を取っていないの?」
「……さぁ。 ……了さん、どうしてそんなことを聞いてくるんですか」
「名前のことを、もっと知りたいなって思ってるからかな」

 やたら私のこと、というよりは私の交際相手について聞いてくる了さんに足を止めて尋ねた。八の字に眉を寄せて、まるで私の様子を楽しむような表情が顔を見上げた先にあって、私だって彼と同じように眉を寄せてしまった。

 了さんは、私のことをもっと知りたいと思っているそうだ。それはつまり、きっとそういうことだ。私が嫌だと思っていたことをそのまま口にしてしまった了さんに対し、何て返事をすべきか迷ってしまった。

 私が付き合っている彼は、仕事熱心な人だった。私が大学を卒業して事務所に入社した頃にそこで知り合ったのだろうけど、もう6、7年前の記憶なのであまり覚えていない。1年ほど前に仕事で海外へ出張に行ったきり戻ってこないし、連絡すら寄越してくれない。正直、生きているのか死んでいるのかわからない状態だけど、6年近く付き合っていることもありお互いに干渉せずほとんど野放し状態、連絡を取らなくともきっと今頃仕事を頑張っているのだろうなと思えば、どこか遠くで生きている彼を想って過ごせていた。1年も離れているというのにそれっきり連絡を取っていないのはおかしな話かもしれないが、そういう2人だけにしかわからないことも世の中にはあるのだ。

「ありがとうございます。お気持ちは嬉しいですが、私、付き合ってる人がいるので」
「へぇぇ。 君は、その彼のことが好きなの?」
「はい。 なので、そのようなことを言われても正直、困ってしまうというか……」

 なるべく他人の好意を受け入れつつも傷付けないようにその手の話はお断りしたつもりだった。なのに、了さんは諦めが付かないのか何なのか探るように私に仕掛けてくる。その気配を察して困ると本音を告げてしまえば、了さんはとても面白くないといった顔を見せた。

「君の彼って、どういう人だっけ?」
「……ですから、仕事熱心な人で、今は、海外に……。 了さん、すみません。私、失礼します」
「ええ、待ってよ。 まだ話の途中だよ」
「いえ、なんだか体調が悪くなってきて」

 誤魔化しというわけではないがしつこく迫る了さんに目眩を覚えてしまい、私は帰ろうと思った。頭の奥に鈍痛を感じて、この痛みが頭全体を襲う前に帰りたい。

「飲みすぎたんじゃないの?」
「いえ、お酒は飲んでいないです。 飲めなくて」
「どうして?」

 どうして、と問われそれを思い出そうとした瞬間、急激な頭の痛みが回ってきた。ガツンと鈍器で殴られるのとは違った脳の奥から電撃が走るような痛みで、つい片手でこめかみを抑えてしまう。しかし倒れるほどの激痛ではない、受け答えは普通にできるし、お酒は飲んでいないのでアルコールによる頭の痛さではない。お酒は飲まなかった、どうして?

「どうして、って……昔、飲み会の帰りに事故に遭って、そこから」

 頭が痛い、思い出そうとする度にジクジクと痛みが襲ってくるので昔がいつなのか思い出せないでいた。だけど確かに私は以前、大学時代の同級生と一緒にお酒を飲みに行った帰り道に、赤信号を無視した車に跳ねられて意識不明の重体を負う被害を受けていた。そこから、記憶にくっきり残されてしまったあの恐怖が蘇ることが怖くて、私はアルコールの道を絶った。それは覚えている。

「顔色が悪いね、送っていってあげるよ」
「いえ、一人で帰れるので」
「帰り道で倒れられたりでもしたら、心配だからね」

 そう言って了さんは私の腕を引っ張って、腰に腕を回してきた。ボディタッチは止めてくれと身体を引き離そうにも、この華奢な身体のどこにそんな力があるのかと思えるほどがっしり腰を固定されて困惑する。だけどこのままこのような様子の彼に家まで送られでもしたら、想像したくない事が起こるに違いない、そう考えれば私は血相を変えて周囲を見渡した。

「−−あ! も、百くん!」
「あ、名前発見! 駄目でしょー、勝手にいなくなったりしたら」

 やっぱりRe:valeの百は神様だ!とてもいいタイミングで見つけられた百くんに向けて声を上げ、百くんの姿に気付いた了さんが少し手の力を緩めた隙に私は抜け出した。

「やぁ、モモ! 君も来ていたんだね!」
「了さん、こんばんはー! パーソナルスペースは考えないと駄目だよ。今のは普通にセクハラだからね」
「モモは、悲しいことを言うね。彼女が気分が悪いっていうから、支えていただけなのに」
「名前、また気分悪くなったの?」
「……また?」

 百くんと了さんが会場で顔を会わせる、今日は初めて会ったようだが何度か見ていた光景を傍で眺めていると百くんは眉を顰めて私に尋ねた。またって、なんだ。風邪をこじらせ頭痛が走ることは良くあるが、そんなに頻繁に起こるものではないし、頭痛を覚えたのは久しぶりだとは思うのだけど。

「まぁ、いいや。 名前、帰るんでしょ、オレが送ってってあげるよ」
「えっ、いいの?」
「いいよー。 オレ、明日仕事だし、今日は早めに撤退しようとしてたから」
「じゃあ、百くんにお願いします。なので了さん、今日は大丈夫です!」

 ちょうど帰ろうとしていた百くんにいいタイミングだと再度思いつつ、気を利かせるような形で申し訳無さげになるべく落ち着いたトーンで了さんに話しかけた。しかし最後は語尾が軽く跳ねてしまった気がするが、本音を言えば了さんではなく百くんに送ってもらえることが嬉しかった。よかった、おかしなことになる未来は免れた。

「モモは良くて、僕は駄目なのか……」
「いえ、そういうわけではないですが、社長が抜けたら参加者が悲しみますので、お気遣いです」
「……きっと、君の彼は悲しむだろうね」

 選ばれなかった人が悪態を吐くといったように了さんは不満げに言葉を漏らした。付き合っている人がいるからと了さんの好意をお断りしたのに、他の男に送られていく姿を見ればそうなることも無理はないのかもしれないが、それでもやはり、そんなことを言うならまず自分の胸に手を当てて過去の行いをよく思い出してくれというのが本心だった。



 了さんには何かされるかもしれないという警戒心を抱くけど、百くんにはその心配がないので安心していた帰り道。お互いにパーティーに疲れているせいもあり静かな空気が漂い会話が少なかったが、長い期間を仲良く共に過ごしていたこともあってこの沈黙は苦ではなかった。

「今日は、ずっと了さんと一緒にいたの?」
「ずっとではないけど、会ってから30分くらいは一緒にいたかな」

 静かな空気から一転、百くんは歩きながら了さんの話題を持ち出した。了さんと一緒にいたところで百くんに会ったのだからそのような話になることはおかしくない話だが、百くんのいない間に了さんと一悶着あったので、正直あまり触れてほしくない話題だった。

「百くん、あの」
「ん?」
「了さんってさ、私のこと、好きなのかな」

 触れてほしくない話題でありがなら、先ほどあったことを誰かに聞いてもらいたかったのも事実だった。その話をしてくれているのが百くんだということなら尚更である。ちょうどいいのか悪いのか、そこまで考えきれなかったが誰かにこの話を聞いてもらいたいと思った私はこの空気を壊さないように静かに口にした。

「なんでそう思うの? 了さんとなんかあった?」
「結構前からアプローチされてたというか、いろいろあったんだけど、今日、私のことをもっと知りたいって言われて……」
「名前、なんて返事したの?」
「気持ちは嬉しいけど、付き合ってる人がいるからって」

 私は単に了さんから好意を受けたことを報告ついでに誰かに話したかったのだが、百くんの「なんて返事したの?」という言葉を受け、これは口にしてはいけない話だったかもしれないと思ってしまった。私は了さんの好意を断ったのだ、了さんのことを考えればこの話を仲が良くとも第三者に話してしまうことは失礼なことかもしれない。

「うーん、でも、断ったんならいいんじゃない。あの人、しつこいけど、そのうち飽きて離れていくよ」
「そうかなぁ、そうなったら……」

 −−嬉しい? 誰かに好かれることは嬉しいことではあるが、その人に離れていかれた場合は嬉しいのだろうか。ずっと気分を良くしていたいとか、そういう嫌な部分を持ち合わせているわけではないのだが、何かが頭の奥底で引っ掛かった。
 百くんはそれについて、それ以上のことは何も言わなかった。誰かを振ったことや誰かが振られたことを根掘り葉掘り聞き出すような人ではないので、これ以上訊ねられることがないことは安心するので、百くんに話してよかったとは思う。

「名前の彼氏ってさ」
「うん?」
「どういう人だっけ?」
「え?」

 また少しの沈黙が流れていた、そうすると百くんは私に訊ねた。私の彼氏ってどういう人だっけ?どうしてそのようなことを訊かれたのか理解できなかった。
 だって百くんは、私の恋人を知っている。仕事が忙しく、今だって仕事で海外に滞在していることも知っている。確か何度か顔を合わせたこともあったはずだ。それなのにどうしてそのようなことを訊いてくるのか理解できない。どういう人だっけ? その言葉に彼のことを思い出そうとすれば、私は気付いてしまった。

 彼の顔が、思い出せないのだ。







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