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- ナノ -

 名前は酒癖が悪い、どれくらい悪いかというととにかく酷い、猫なで声になったら特に酷いので逃げることをお勧めするぜ

「じょーすけぇー」

 だから名前が猫なで声で俺に抱きついているこの状態は俺にとって最大のピンチだ、誰か助けてくれ

 その日は名前がサークルのメンバーと飲み会に行くと言っていたので孤独に晩飯を食べた
 飲み会という単語に少なからず嫌な予感がしていた俺だが、さすがの名前でも泥酔するほど呑んでは来ないだろうと部屋でくつろいでいた
 それがそもそもの間違いだったんだ、名前が帰ってきたと思えば泥酔状態で友人に肩を抱かれていてた
 名前の友人に礼を言うとそそくさと帰って行った、俺も名前を部屋に入れようと抱き上げれば甘ったるい声で冒頭のセリフを吐いた

「おい、どんだけ呑んだんだよ……」
「十以上は数えない主義らから」
「呂律回ってねぇし……」

 とりあえず名前が俺にしがみついて離れないので名前を抱っこした状態でソファーに座る、酒くせぇ

「じょーすけぇー」
「どした?」
「おなかすいた」
「なに、飯食ってきてないの?」

 飲み会っつーからてっきり飯も済ませてきたのかと思ったぜ、何か作ってやろうと立ち上がろうにも名前が離さない

「何か作ってやるから離してくれ」
「じょーすけが食べたい」
「は?」

 エロい意味で? 考える前に名前が俺の首筋に噛みついていた
 誇張とかなしに、エロい意味でなく、本当に噛みつかれている、なのでリアルに痛い

「いてぇ、噛むな、まじで痛いんだけど!」
「おいひぃ」
「ちょ、そこ俺の腕!」

 エロい展開なら大歓迎なのになぜかエロいとこには触れさえもしない名前、これだからなおのことたちが悪い
 右肩から手の平にかけてを念入りに噛んだのにまだ満足していないのか今度は俺のTシャツをめくって横っ腹や胸を噛み始めた

「えっ、ちょ、おま……!」
「筋肉おいひぃ」
「……っ、」

 噛まれて痛いはずなのに何だかムラムラしてしまった、その証拠に俺のジョニーが立ち上がリーヨ
 幸い名前はまだジョニーの存在に気付いていない、どうしようか悩んでいると不意に名前の動きが止まる

「……名前、さん……?」
「ん……」
「……ね、寝てるし!」

 とりあえず満足したのか寝てしまった名前をベッドに連れて行った
 その気にさせといて放置プレイなんだからたちが悪い、まあ本人にはそんな意図は全くないだろうが
 さて、このジョニーをどう処理すべきか、名前の寝顔を見ながら処理するか、はあ、何だか虚しい


(歯形だけが残された)



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