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- ナノ -

 キーンコーンカーンコーン
 中間テスト終了と同時に昼休み開始を告げるチャイムが響いた……

「もう駄目だー」
「……名前先輩、五月蝿いです」
「テスト最悪だよー」
「それをわざわざ、2年の教室に来て言うんですか……?」

 3年生でテニス部マネージャーの名前は日吉のいる教室
 つまりは、2年の教室に来ている
 名前は学園内でも人気があるからか、教室内が注目している

「赤点だー、やばいー、助けてー!」
「そういう事は跡部さんとか、向日さんとかに言えばいいでしょう?」
「馬鹿にされるに決まってるからヤダ」

 確かに……、日吉が心に中で呟いていると名前は、聞いてるの!? と日吉に顔を近づける
 教室内が一層ざわついた
 日吉が、聞いてますよと答えると、よし! と日吉の頭に手を置いた

「……手、どけて下さい」
「んー、イ・ヤ☆」

 ニッコリと笑う名前に日吉は顔を赤らめ、背けようとしたが、名前の手がそうさせない……そして彼女はニィッと笑う

「ピヨってば赤くなっちゃって、可愛いー!」
「手、離してください」
「ダ〜メ、離したら顔背けるでしょ?(ニッコリ」
「うっ……背けませんから離してください」

 名前は赤面した日吉から手を放すと何かを考え込み始めた
 日吉が、名前先輩? と声をかけるといきなり大声を上げた

「そうだ!」
「!!? どうしたんですか!?」
「いい事思いついた!」
「…………は?」

 その時、キーンコーンカーンコーン

 タイミング悪く昼休み終了のチャイムが鳴る
 名前は慌てて扉に向かって走り出す
 扉のところで日吉の方に振り返り口を開く

「あたしが赤点で留年したらピヨと一緒の学年だね!」

 そのまま名前は自分の教室に戻っていく
 教室で真っ赤になった手日吉は周りに聞えないように呟いた

「名前先輩、中学生に留年は無いですよ……」


どこか抜けてる可愛い先輩




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