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▽魔術師が石の世界で生きる(fate×dcst)
・羽京落ち
・一般人だったが両親を亡くし自称祖父(数百年生きているため正確には祖父ではない)に引き取られて虐待まがいの修行を課せられる
・両親の死因は名前を引き取って魔術師として育てるのを目的とした自称祖父の仕業だった
・両親の死因を知り爺への復讐心を胸に十年以上生きてきた
・来たる聖杯戦争で勝ち残り聖杯に願いを叶えてもらう寸前で石化され、復讐心を胸に3700年意識を保ち続けた
・契約サーヴァントはジャンヌオルタ

ステータス
パワー:3
スピード:4
技:5
リーチ:4

魔力:4
生活力:1
一般常識:2
復讐心:5

 名前の祖父は名前を聖杯戦争で勝利する魔術師にするべく邪魔な両親を殺し身寄りを無くした状態にして名前を引き取り、養育する。
 名前は復讐心を胸にお爺様に従順な孫を演じていた。全ての魔術師を根絶やしにするため、いつか聖杯戦争で優勝し願望器を手にするその日まで。

 願望器を手にする寸前、謎の光に包まれ石化。志半ばで死んで堪るかと復讐心を燃やし意識を保ち続け3700年後に復活。すぐに聖杯を探したが3700年で魔力が貯まるどころか溢れて壊れてしまっていた。
 邪ンヌは名前を独りにしまいと石化する寸前に受肉を願い、石化。3700年後は隣で先に復活した名前の手によって復活。受肉した事は言わずに彼女とともに生きていく。幸いか皮肉か、マナは潤沢に満ちている。




・科学王国に参加する

「千空はこの世界の全てを知りたいと思ったことはある?」
「そりゃああるわ」

「知りてぇって欲を満たすために科学があるんだろ」
「……」
「どうした? 鳩が豆鉄砲食らったみたいな顔して」
「一つの模範解答を見せられた気分だわ。千空」

「喜んで君に協力します」

「ただし、一つだけ条件を呑んでほしいの」
「何だ」
「“私と彼女の素性を詮索しない”。私は君の思想が変わらぬ限り裏切らないと約束するわ」
「他人の身の上話なんざこれっぽっちも興味ねーよ」
「ああ、あと私個人で作業することがあるけどそれの邪魔はしないでね」
「二つじゃねーか」


・羽京と再会

「えっと……人違いだったら申し訳ないのですけど……西園寺君?」
「……」
「やっぱり人違い……」
「覚えてくれてたの?」

 右京が彼女と最後に会ったのは小学生の時だった。
 ある日を境に学校に来なくなり、彼女の席は空いたままだったので転校したということでもなく、自宅学習に切り替えたのだと担任は言っていた。

「ええ、覚えているわ。だってあの頃は、私の人生で一番楽しかった時分だから」

 唯一と言って過言ではない彼女にとって最期の良い思い出。父がいて母がいて、沢山の友人たちと無邪気に遊んだ掛け替えの無かった日々。


・魔術師であるということ

「“科学使い”? ううん、“魔術使い”」

「分かりやすく言っちゃえば“魔法使い”、かな。村の人たち風に言えば“妖術使い”かも、まぁどっちも正確には違うからニュアンスだけ伝わればそれでいい」

「私はこの世界からしたらほんの少しだけ異質なんだよ」

「私はあくまで“魔術師”。魔法使いとは違うのよ」

「ただ、この時代では“魔術”も“魔法”に格上げかもしれないけれど」

「明確に説明すると“魔術”ってのいうのは“その時代の文明の力で再現できる奇跡かどうか”ということ」

「……つまりこの時代では魔法も同然ね」

「あんまり人には言いふらさないでね。私の命が危うくなるし、言いふらされると」


・爺の石像を魔術で破壊した夢主とそれに付きそった羽京

「お爺様……と言っても体のあらゆるものを取り換えながら何百年と生き続けていたから祖父でもなければ血縁かどうかも怪しい関係だけどね」

「もうあんな奴に敬称なんてつける必要ないよね」

「……あいつは魔術師として正しい生き方云々を説いていたけど結局は私欲の為に私の父と母を殺した」

『アイツらは己が使命を忘れただの人間として過ごしあまつさえ娘のお前を魔術師にしないなどと言いよった。だから殺した。わしはお前を大切に思っとるからの。立派な魔術師に育ててやるから安心せい』

 ただの一度たりとも忘れたことは無かった。復讐心を消さないために。自分の目的を見失わないために。

「――私の願いはこの世から全ての魔術師を消すこと」

「魔術師を消すって……名前も魔術師じゃないか」
「うん。勿論私も含めて。私だって魔術師なんだから、一人だけだなんてそんなエゴは赦されない。魔術師は魔術師。そこには善性も悪性も考慮されない」

「僕は名前に生きていて欲しいよ」
「ありがとう……羽京は優しいね」


・司の治療をする

 ありったけの魔力を以て司の傷口に治癒魔術を施す。

「みるみる傷が塞がっていく……!」
「言ったでしょ。魔術使いだって」
「科学使者して本来はこんな奇跡みてぇな方法にすがりたかねぇんだが、人命がかかってるんだ。背に腹にぁ変えらんねぇ……」

「……治癒魔術で止血と傷口をふさぐまではしたけど失われたものを再生するのは私の魔術では無理よ」

 失われた血液までは元に戻せない。
 治癒魔術も学んでいたがどちらかと言えば攻撃やサポート方面の魔術ばかりだった。
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