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▼ポケモン博士のハンター試験(pkmn→HxH)
 試験会場と呼ぶには不釣合いな殺伐とした地下でも、そこにハンターの文字が付けば百人中百人が納得するだろう。
 さまざまな人種の大人から子供までが今か今かとハンター試験が開始されるのを待っている。彼女もまたその中の一人であったが特に異質であった。

 白衣を着た知的な女性が一人。それだけならば若干の不自然さはあるがハンター試験においては普通と言えよう。
 だが彼女を守るよう傍らにいる生き物が彼女を異質であると言わざるを得ない原因でもある。ライオンに似通った姿形で青と黒二色の毛を持つ生き物だ。
 現在進行形でブラッシングをされている毛並みは、触ればふわふわと気持ち良さそうだ。普段は百獣の王ライオンにも引けを取らない凛々しい顔も今は気持ちよさそうに細められている。
 ここがハンター試験会場なんかではなく広い庭付きの一戸建てであれば随分と画になったはずなのだが、生憎家の一つも見当たらぬ暗い地の底である。
 殺伐とした空気の中それらを一切感じさせない一人と一匹は、異質と言っても過言ではないだろう。
 彼女もまた他の人々と同じハンター試験の受験生であることを、白衣に付けられたナンバープレートが物語っていた。
 一見無害そうな人間ほどハンター試験では注意せねばならないという疑心暗鬼のせいか誰も彼女に近付こうとしない。しかしそんな中銀髪の少年が彼女に歩み寄る。

「ねえ、こいつお姉さんのペット?」
「ペットとは少し違うけど、まあそんなところね」
「俺も似たようなの飼ってるから気になっちゃってさ。まあ俺んちのはもっと大きいけど」

 身振り手振りで自宅の番犬の大きさを表現する少年に、一度見てみたいなぁと一学者としての好奇心が駆り立てられる。
 唐突に話しかけてきた少年に警戒することなく、むしろフレンドリーに、近所の子供に接するかのような態度が彼女を益々怪しく見せた。
 受験番号44番が他の受験生の腕を消していることなどつゆ知らず二人が話をしている最中も、生き物は主人を守るため目を細め周りを警戒している。

 そうこうしている内にベルの音が地下通路に鳴り響いた。その合図を出しているベルのようなものを持っているのはスーツ姿の男性。

「ただ今をもって受付け時間を終了いたします。ではこれよりハンター試験を開始いたします」

 男性の言葉に受験生全員に緊張が走る。自分に付いてくるよう促した彼に受験生たちは付いて歩く。
 細身で長身の彼は一見ただの紳士にも見えるが、ハンター試験の注意事項と共に自分が一次試験の試験官サトツであると名乗った。
 第一次試験の内容は至ってシンプル。二次試験会場までサトツに付いていくというもの。
 ただしサトツの歩くスピードは常人の倍以上のため受験生たちは走らねば付いていけなくなっているが。
 スケートボードを滑らせる少年の横で先ほどの女性も生き物に乗って試験官を追いかけていると、とある三人組に話しかけられた。

「おいガキ汚ねーぞ。そりゃ反則じゃねーか!」

 三人組で一番背が高いサングラスの男性が少年の乗っているスケートボードに文句を漏らすが少年はすました顔で隣を走る生き物を指差す。

「じゃあこっちのは反則じゃないわけ?」
「いや、それは……」

 男性はぎらりと睨みを利かせる生き物にびひりながらも上に乗る女性に目をやる。いかつい生き物とは不釣り合いな佳麗な女性。
 確かに少年のスケートボードが反則ならば生き物に乗っている彼女も反則のはず。しかし彼女がにこりと微笑むので男性はどうでも良くなってしまった。

「可愛いから許す!」
「おいおい」

「お姉さんその子可愛いね!」
「ありがとう。この子はレントラーっていうのよ」

 話しかけてきた緑の服を着たつんつん頭の少年は走りながらレントラーと呼ばれた生き物の頭を優しく撫でる。
 後ろではサングラスの男性が金髪の少年に試験は持ち込みは自由なのだと説明されている。
 つんつん頭の少年に興味を示したのか銀髪の少年はスケートボードから降りて自らの足で走り始めた。

「オレ、キルア」
「オレはゴン!」
「私は名前よ」
「オッサンの名前は?」

 オッサン呼ばわりされたのが癇に障った男性は、まだ十代だと強く主張する。
 それに対してゴンとキルアは大層驚き、金髪の少年が彼らから離れようとしたときだった。衝撃の事実を耳にする。

「じゃあ私より年下なのか」

 えええっ。彼らの会話を聞いていた誰もが耳を疑う内容が名前の口から飛び出したのだ。
 確かに彼女は整った綺麗な顔立ちをしているが身長もそう高くなく、十代と言っても通用するくらい若々しく見える。
 だからか、初対面の相手にオッサン呼ばわりされている人間よりも年上という事実は如何せん受け入れたがい。
 ありえねーを連呼するキルアにレオリオは老けてて悪かったなとツッコミを入れた。
 ちなみにサングラスの男性はレオリオ、金髪の少年はクラピカという名前だそうだ。

「ち、ちなみに名前は何歳……?」
「20代前半だけど、どうしたの?」
「やっぱありえねー!」




「うわっ、消えちゃった!?」
「ふふっ。あの子はこの中にいるのよ」

「うん。やっぱり楽しいわ」

「(デンジくんオーバくん、そっちに帰るの少し遅くなりそう)」




「ある、生き物を探しています」

「私の住んでいる地方では空間を作ったとされている伝説の存在で、私はその子にもう一度会わなければいけないんです」

「そのためにはハンターライセンスがあると便利だと聞いて」
「確かに、一般人では入ることの出来ない場所などに入れたりハンターでしか聞けない情報なんかもあるからのう」


 伝説上の生き物ならば遺跡などの方が情報は集めやすいがどの遺跡にも簡単に入れる訳ではない。文化財的に貴重な遺跡ほど入るのは難しい。
 しかしハンターライセンスを持っていれば話は別だ。ほぼ全てとは言えないがそれに準ずる数の遺跡の出入りが自由となる。
 加えてハンターというだけで集まる情報は倍以上、ハンター専用の情報サイトも閲覧可能となる。
 彼女にとってその生き物がどれだけ重要な存在かネテロには分からないが、ハンターライセンスは彼女に有益な情報をもたらすであろうことは確信していた。

「私も付いて行って良いかな?」
「名前も一緒に行こう! きっとキルアも喜ぶよ」

 パルキアは伝説のポケモンであり空間を司るとされている。実際、彼女を異世界へと飛ばしたのはパルキアの力だ。




 シンオウ地方出身のポケモン学者。研究の途中で空間を司る伝説のポケモンであるパルキアと出くわし、そのまま異世界へと飛ばされた。

変化系能力者
 基本ボールにオーラを纏った状態でポケモンを出すため、出されたポケモンは念能力者とも対等以上に戦える状態にある。ポケモンの技はどんな念能力者相手でも通用する設定。

「簡易ポケモンセンター」
 オーラを特殊な薬に変化させモンスターボールに掛けることによりボール内のポケモン全てを全快にし異常状態も治す。

「三色パンチ」
 拳に炎、冷気、雷のそれぞれに変化させたオーラを集中させ、炎のパンチ、冷凍パンチ、雷パンチそれぞれを繰り出す。触れたものはそれぞれのパンチの効果を受ける。

「回復のくすり」
 特殊な薬に変化させたオーラを具現化した傷薬の容器から吹きかける。戦闘に出しているポケモンの傷やHPを回復させ、異常状態も治す。


カイリュー♂
特性:せいしんりょく
そらをとぶ/だいもんじ(たまにやけど状態にする)/りゅうせいぐん/はかいこうせん

ヌオー♂
特性:ちょすい
たきのぼり/じしん/ストーンエッジ/アンコール

グレイシア♀
特性:ゆきがくれ
あられ/ミラーコート/れいとうビーム(たまに凍り状態にする)/ふぶき、めざめるパワー(悪)
ミラーコートは念での攻撃を跳ね返す

ゲンガー
特性:ふゆう
さいみんじゅつ/ゆめくい/サイコキネシス/あくのはどう(ひるませる効果有り)
※ゴーストタイプのため念を使った攻撃以外は全く効かない、また催眠術は眠らせるだけではなく相手を自在に操る効果もある(アニメ仕様)

ゴーリキー♀
特性:こんじょう
クロスチョップ/ばくれつパンチ/かわらわり/いわくだき

レントラー♂
特性:いかく
かみくだく/かみなり/でんこうせっか/10万ボルト
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