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▽公安所属の魔術師の嫡男(dc×FGO/NL/BLD/愛され)
 ゼロの魔術師。

 長編になり損ねたもの。
 夢主は偽名を使っており本来は名前変換が四つ必要ですがネタ帳は三つまでなので殆ど出てこない本名の方を(名字)(名前)に置き換えています。

・デフォルト名
本名:折場望
偽名:佐々木乃亜
デフォ名の元ネタはオルバ・フロスト&ハサウェイ・ノア及び声優の佐々木さん。故にイメージCVも佐々木さんです。




性格:インテリ系チャラ男(演技)、冷静沈着な脳筋(本来)
趣味:バイク、筋トレ、ソシャゲも少々、格闘技観戦
特技:演技、ハッキング
好き:甘いもの、バイク、筋トレ
嫌い:写真を撮られること、話を聞かない人


 公安所属の降谷の部下。組織に潜入中であり、普段は名字名前という偽名を名乗り大学生を自称している。実年齢は27歳。
 組織ではハッキング等の裏方(情報操作)担当。コードネームは“テネシー”。

 十数代続く魔術師家系の嫡男。魔術に関しては真面目に勉強していたのは中学生頃まで。進路を決める時期に事件に巻き込まれ、当時刑事だった毛利小五郎に助けられたことをきっかけに自身も警察官を目指す。警察官になるとに決めてからはそっちを優先していたので魔術に関しては多少のブランクがある。

 本人は拒否したが適性があったことからほぼ強制的にカルデアへ招集されAチームに配属。エクストラクラスを召喚予定だった。レフの妨害工作による爆破の際はコフィン内で即死レベルの重症を負ったが咄嗟に魔術刻印による“生命力の強化”によって一命を取り留め、他の候補生と共にコフィンで凍結保存されてしまった。その後、異星の神の呼びかけとキリシュタリア・ヴォーダイムの進言によりクリプターとして解凍。
 キリシュタリアの思惑を理解し異星の女神の意志に賛同したフリをし六つ目の異聞帯の担当に就き、表向きは異聞帯の拡大に努め、裏では後に藤丸立香らが解決しやすいよう手を回していた。名前の暗躍もあって立香は第六異聞帯の切除に成功、大令呪を残している名前を捕らえに来たラスプーチンを返り討ちにし、シャドウボーダーに同乗することになる。素性やマスター適性の高さから立香のサポートを熟す。

 得意な魔術は家系の魔術特性でもある強化。ルセンドラ家程ではないが名字家も名の知れた強化魔術の家系。自身の強化は勿論、器物に一枚装甲を施す一般的な強化ではなく器物そのものの強化、強化魔術の最高難易度である“生物の強化”も軽く熟せる。
 素の身体能力も相まって本気を出せばサーヴァントとのタイマンも余裕。サーヴァントの強化もお手の物なので聖杯戦争に参加したら軽く優勝候補。

 なお、立香がカルデアに来る数ヶ月前からカルデアに連れてこられており、候補生となる条件として上司への許可を提示。これについてはカルデア側から降谷には魔術に関して秘匿された上で説明済みだが納得も許可も得られていないため拉致も同然。
 組織側の仕事は、主にハッキング等なのでカルデアから熟すことで誤魔化していた模様。

 最終的にカルデアの任を解かれるまでの期間は消息不明だった故に死んだものとされていた。日本に戻ってからは、任務先で事故に遭い記憶を失い辺境の施設で暮らしていた、という無理のある設定を押し通しつつ組織にとって有益な情報を持ち帰ることで何とか組織に復帰する。

 同時期に同じくカルデアの任を解かれた立香との交流は続いている。というより懐かれた。立香はカルデアにいた時に、彼が警察官で何かやばい組織に潜入中で本名は教えられないってことだけは知っている。


▽備考

・起源は“順応”、故に最も難しいとされる“生物の強化”も軽々と熟せるし潜入捜査もお手の物
・世渡り上手なのもこの起源に由来する
・“大体”程度の把握さえあれば何事も卒なく熟せる

・魔術の強化も出来る、例えばルーン魔術の威力を高めたり、本人が不得意とする魔術を強化で補ったり

・顔つきは年相応なので髪型やメッシュ、口調などで若さを演出している




▽メインパート(dc編)

 ようやくカルデアでの任務という拘束から解放された。これで本職へと戻る事ができる。
 仮染めのクリプターと成り空想樹を育て異聞帯ロストベルトを創り上げカルデアの敵を演じていた時もあったが今ではそれもただの思い出だ。


「お、お久しぶりでーす……」
「!!」
(名字)!」
「風見さん! あれ少しやつれつる?」
「……(名字)っ!!」
「ふ、降谷さんっ、この度は本当にご迷惑、を!? おおぉあああぁ!?」

 人類にとっては一年くらい、俺にとっては実に二年半振りの本庁は懐かしさを通り越して感動だった。そして警備局企画課へ行くや否や上記のやり取りの後即時腕を捕まれ別室へ連行である。

「お前今までどこに行ってたんだ!!」
「人理継続保障機関フィニス・カルデアですけど……」
「それくらい知ってる!!」
「り、理不尽……」

 こじんまりとした少人数用の会議室にて、椅子に座らされた俺をテーブル越しに降谷さんが睨めつける様は宛ら取り調べだ。というかもろ取り調べだ。

 流石に今まで南極にいて、ましてや死にかけて蘇生後はフリとはいえ人類の敵をやってましたなんて口が避けても言えない。只でさえ秘匿主義の魔術師の存在を知らせてこれ以上の情報漏洩は例え絶大な信頼を置いている降谷さんでも無理だ。
 クビにしないでくれただけでも感謝しなければいけないのにその上で秘密にしておかなければいけないのは本当に心苦しい。けれどもそうしなければ彼の寿命を縮めるだけだ。

「俺がどれだけ心配したと……!」
「それは本当にすみませんでした。俺も拉致されるとは思っておらず……」
「公安警官が拉致されるとは……」
「面目ないです……。でも向こうも上司の許可は取ったと言っていたので……」
「許可した覚えはない!!」
「ですよねー!」

 現行で潜入捜査してる人間をホイホイ他所へやったりはしないのは分かっていたが、暗示魔術を掛けられていたのもあり信じてしまった当時の俺を殴りたい。

「……大丈夫ですよ。降谷さんを置いて勝手に死んだりしません」
「!」
「俺、丈夫さには自信があるんで!」
「……はぁー」
「溜め息!?」

 死にかけた人間が言えたことじゃあないけど。俺の言葉に毒気を抜かれたように脱力した降谷さんが椅子を持ってきて向かいに座る。多分、色々と聞きたいことがあるのだろう、俺も彼に話しておかなければならないことがある。

「……風見たちには組織の仕事潜入先で長期任務に当てられたということになっているから話を合わせろよ」
「ありがとうございます!」
「それで、組織の方は大丈夫なのか」
「あ、はい。愛機持ってってたんで向こうで熟してました。その辺はクラッキング裏方仕事担当で本当に良かったです」
「はぁー。お前のその楽天さはどうにかならないのか」

 ぶっちゃけ組織とかより数億倍大変なことになっていたのでそれに比べたら組織の仕事とか可愛いもんだ。

 他の人たちには、潜入先の方で長期に渡る任務があったと降谷さんが誤魔化してくれていたようだ。


「そもそも魔術師って何なんだ。魔術だなんてこの科学の時代にそんな非科学的な……!?」

 古めかしいルーン魔術。(名字)家の特性であり俺の得意とする強化魔術よりはこちらの方が分かりやすいだろう。と言っても室内で火のルーンは拙いので、指先に小さな氷の結晶を作るを程度のルーンだ。季節は冬を通り越しているしそれで無くとも室内だから当然暖かい。そんな状況下目の前で氷を作られたら流石の降谷さんでも信じざるを得ないだろう。
 現に目の前の魔術に対し普段の凛々しい表情を崩して目を丸くしている姿は彼の童顔も相まって少し可愛い。本人には口が避けても言えないけれど。

奇術マジック……ではないのか……」
「はい、魔術です」
「魔法でもなく?」
「ええ、魔術です」

 魔法とは異なるベクトルの、魔法奇跡の様で奇跡じゃない。現代の文明で実現可能なもの、それが魔術だ。

「非科学的すぎる……」

 魔術回路を持たない一般人にはそう思えるのだろうが紛れもない事実であり、俺は(名字)家が紡ぎ育んできた魔術刻印と大層な数の魔術回路を受け継いだ魔使いなのだ。降谷さんと出会うまでは魔術師として一族の悲願と個人的興味から根源に触れたいとも願っていた。
 降谷さんより先には死ねないけど今でも根底には魔術師として根源を願っているのは事実。

「……すみません。騙すつもりはなかったんですけど“魔術”は神秘故に秘匿すべきものですから例え降谷さんでも教えかねたんです」
「……」
「これは自分の不徳の致す所です。どんな処罰でも受ける所存です」
「……」
「……」
「……」
「……えっと……降谷さん?」

 小難しい顔をし黙ったままの降谷さんに恐る恐る声をかけてみると彼の眼光が俺を射抜く。思わず背筋が伸びた。

「……はぁ〜」
「ため息!?」

 椅子に座り盛大なため息を吐き出す降谷さん。

「何故だが全て合点がいった」
「?」
「お前が公安ここに来る前はオカルト系の事件ばかりを担当していた理由だよ」
「あー……」

 確かに降谷さんに引き抜かれる前は主にオカルト系の事件を担当していたのだがきっかけは聖杯戦争の“後処理”だった。聖杯戦争を目撃した一般人は“神秘の秘匿”という今思えば随分と身勝手な理由で一人残らず殺す決まりとなっており、その事後処理は聖堂教会が行っていたのだが教会がもみ消すにも限度がある。そこで何をどうやって情報を得たのか教会側から刑事としての“俺”が指名されたのだ。
 それを境に宗教の類に明るいものと勘違いされ一般の警察官では処理できないオカルト系事件ばかり担当するようになったという訳だ。まぁ大抵が一般人による詐欺行為ばかりだが中には魔術師や魔術使いの成れの果てが起こした物も年に数件程上がる。それらについては一般人からして見れば“不可解な点”が多く、故にわざわざ公安課の俺の所まで上がって来ていたのだ。

「事実、魔術関連の事件も少なくともありましたからね……一度担当したら専門家かってくらい引っ張りだこでしたよ」
「それは、大変だったな……」

 俺の表情から色々と察してくれたらしい。


「降谷さんだから言えなかったんです」
「貴方をに巻き込みたくない」

 こんな血腥い世界、降谷さんが守るべき所ではない。





 それから報告がもう一つ。

「名前さんどっか遊び行こう!」

 かつて人類史を救った“人類最後のマスター”だった彼にひどく懐かれ、大学進学を機に俺がセーフハウスにしているマンションに越してきました。




・降谷を鎮める

「ふ、降谷さーんかっこいい顔が台無しですよ〜」
「……(あ、ちょっと機嫌良くなった)」




▽聖杯戦争編

 立香と名前の手に令呪が現れ再びマスターとなり、今度は正真正銘の聖杯戦争に参加することとなる。名前は媒体は無し、ぶっちゃけ強化魔術を使えばどんな最弱サーヴァントでもランクを二つ以上引き上げることが出来るので誰でもいい 寧ろそういった理由では相性召喚の方が都合がいいまである。聖杯にかける願いはほぼないのと同じで、だからといって棄権する気はないし聖杯の悪用を防ぐのと極力被害者を出さないためにも参加を決意。強いて言うなら降谷への休暇を願う。後悔することは沢山あったがそれらを撤回したいと願うには切りがないし、後悔も罪もそれら全てを背負って生きていかなければいけない、そうやって生きていくことに意味があるという考え。アーサー・ペンドラゴン(旧剣)を召喚。アーサーの宝具は二重に封印されており解放の条件を満たせないため使用不可。
 立香も特に願いはないが記念と、名前が参加すると言うので参加。強いて願うならカルデアのみんなにまた会いたい、かな。媒体は絆礼装として貰ったもの。新茶を召喚。

 大まかな流れ:ライダーが奇襲という形でキャスターと潰し合ってアーチャーが漁夫の利を得る形となるがライダーは間一髪で逃げ切る
 →燕青がセイバーになりすまし名前に近づくもこれを見破られアサシン組とセイバー組がぶつかるも途中でバーサーカーが割り込んできて中断、お互い一旦撤退
 →先の戦いを覗き見ていたランサー組のマスターが一緒にセイバー組を殺そうと立香に共闘を持ちかけるが立香は断る
 →ランサー組のマスターが本性(三すくみが厄介なのでアーチャー組にセイバー組を倒させアーチャー組が疲弊した所を漁夫ろうとしていた)を表しアーチャー組に攻撃
 →追い詰められるも経験値分有利な立香が属性不利を覆して勝利
 →セイバー組とアーチャー組で何とかバーサーカー組を撃破、その隙を突いて襲ってきたライダー組をセイバー組が迎え撃つ形で撃破
 →さらにその隙を突いて奇襲してきたアサシン組に辛くも勝利
 →最後に残ったアーチャー組と直接対決してセイバーが勝利
 →聖杯への願いでセイバーが受肉し名前にのマンションに居候。

 という大まかな流れ。変更あり。


・聖杯戦争の心得
「やたら滅多に令呪は使うな。あと宝具もここぞという時に使うこと。カルデアにいた頃とは全く別物だってことを自覚しろ」
「う、うん……」
「そんでもってこれが一番重要、知ってるサーヴァントがいたとして、情けはかけるな。油断すると殺されるぞ」
「!……分かった」


・参加者一覧(名前テキトーなオリキャラ含む)

セイバー組:名字名前/アーサー・ペンドラゴン
 かつてクリプターを名乗っていた男とそのサーヴァント。根源に至ることは一族の悲願だったが根源を願うつもりはないので親族には聖杯戦争に参加していることを知らせていない。かつて根源に至ることを目指した男と、かつて祖国の救済を夢見た男。
「これ以上被害者を増やさないためにも俺は戦う」
「もう祖国の救済は願わないさ。今はもっと別の……」

アーチャー組:藤丸立香/ジェームズ・モリアーティ
 かつて人類史を救った“人類最後のマスター”と悪の親玉アラフィフ。特に願いはないが懐かしさと知的好奇心で参加。教授も願いは特になく、渡した論文を大事に持っていてくれたことにダディは感激してるのサ。
「願いは特にないけど聖杯が選んでくれたのなら参加するよ。みんなのことは知ってるつもりだけど魔術師のことも聖杯戦争のこともあんまり知らなくて、良い機会かなって!」
「生憎願いは自分で叶える質でね。それにやりたいことは大体やり尽くした。渡した論文を大事に持っていてくれたことにダディは感激しているのサ!」

ランサー組:鷹遠洋一/カルナ
 立香と同じ大学の男子学生。同じ学部だが面識はあまりない。
「藤丸、お前とはいい友達になれると思っていたんだが……残念だ」
「微塵も思ってないくせに」
「はっ。バレたか」
「……かつてマスターとなった者と言えど容赦はしない」

キャスター組:小泉紅子/キルケー
 人を魅了する美しき魔女。誰しもを虜にしてきた自分に靡かない男を聖杯の力で振り向かせようとしているらしい。まじ怪未読でキャラを掴めていないので早々に退場してもらう。
「私の虜にならない男なんていないのよ」
「キュケオーンをお食べ!」

ライダー組:チョウナ・アトトゥーリ/フランシス・ドレイク
 衰えた魔術師家系の男。一族の復権を願う。
「悪いな。一族の復権の為なら何でもするって決めたんでよ」
「いいねぇ。野望の為なら何でもするっていうその気概。気に入ったよ」

アサシン組:黒羽怪斗/燕青
 世界的怪盗の正体と水滸伝のチート。黒羽家はその昔魔術師の家系であったのだが刻印は既に途絶え、怪斗も黒羽家が魔術師家系であることは令呪が現れた後寺井から教えられるまで知らなかった。しかしながら魔術に関しては“奇術マジック”という形で知らぬうちに盗一から教わっていた。盗一の死の謎を知りたいという願いを叶えようと聖杯戦争に参加を決意。しかしそれは自力で知るべきだと途中で悟る。
「血なまぐさいのはちょっとなー……でもやるからには勝つぜ」
「いいよぉ。全部俺に任せとけって」


バーサーカー組:ルイナイン・ヘラッタ/ヘラクレス(面識あり)
 世界なんてなくなればいいと思ってる魔術師の女の子。訓練と称した虐待経験あり。
「いいからっ、バーサーカー全部壊して!!」
「ーー■■■■■!!」




・純黒編

「ノックリストを奪われた!?」
「ああ。庁舎に忍び込んで本部のPCに直接アクセスされた」

「確かにセキュリティは俺の担当ですけど庁舎の警備セキュリティは俺の管轄外ですからね!? 」

 まさか庁舎に直接潜入するとは思っておらず、内部からのアクセスに対してのセキュリティはそんなに厳重ではなかったのだ。そこを見事に突かれた。しかしこればかりは俺の責任ではなく庁舎への侵入を許した下の連中が責任を追うこととなる。懲戒処分物だ。



「疑わしきは罰せよ、ね。……別に殺されてもいいけど俺がやってた仕事お前らに出来んの? それだけが心配だわ〜」

「痕跡を残さないようにハッキングするのって結構技術が要るんだよ〜。ま、真偽も確かめずに殺しまくる脳筋には無理だろうなぁ」
「……フン、減らず口を」




▽番外

「“桜は警察の花、強くてかっこいい正義の花”」

 高校の時の後輩がそう言ってたんだよ……丁度夢に向かって本格的に勉強を始めた頃だったからよく覚えてただけさ。

「その子のこと、好きだったのかい?」
「違うよ。ただ何となく、放ってはおけない子だったのは確かだったが」
「へえ……」
「好奇心旺盛でそそっかしいから放っておくと怪我しそうで……」
「そっちかー!」

 小学校の先生になりたいって言っていたから今頃は子どもたちに囲まれてわいわいやってんじゃないかな。


「うちの家紋も桜だからなんか運命めいたものを感じる」




▽カルデア編

・名字名前という男について、ダ・ヴィンチちゃん曰く
「名字名前。ルセンドラ家と並ぶ強化魔術の名門、(名字)家の出だと聞いているよ。本人の魔術師としての素養も申し分なく小さい頃は真面目に魔術の訓練をしていたそうだ。少しばかりチャラいのが玉に瑕ってところかな」
「名前さんは明るくて正義感の強い方ですよ。分け隔てなく私にも優しくしてくださって……兄弟がいないので分かりませんが兄いたら、きっとああいう感じなのでしょうね」
「マシュがそこまで言うなんて気になるなぁ……」
「彼は君と同じく日本人だから、気が合うと思うよ」
「それに本職は警察官だと仰っていたので」
「警察官! ばりばり正義の味方じゃん! 好感しか持てねー! 早く会いたい!」



・立香は先輩が好き
「立香ってほんと、巻き込まれ体質な!」
「大丈夫! 名前さんが助けてくれるって信じてるから!」
「ん゛ん゛っ! お前後輩力高すぎか!」
「光栄です!!」



・ガンド(物理)
「ガンド!」ゴッ
「物理的に殴って気絶させた!?」
「魔術師としてどうなんだいそれは……」
「(強化)魔術は使ってるからセーフ!」




▽夢主担当の異聞帯
 異聞帯の設定は決めかねているので以下はあくまで仮設定(※若干長編夢の安寧とリンクしてる部分あり)



 名前の担当した異聞帯は幸せで満ち足りた日本。殺人事件もなければ犯罪も起こらない、組織なんて在るわけのない、聖杯戦争は生まれず冬木の大災害も起きていない世界。一人の人間として生まれ高校の養護教諭をしているロマニ。睦まじく暮らす宮野姉妹に遠坂姉妹。観光客の中には普通の女の子として生きているマシュや柵のない人生を送っているオフェリアもいて。彼らが協力者となる。
 名前が召喚したサーヴァントはルーラー、ユリア(安寧主)。
 異聞帯の王は、弾圧されず人生を全うしたセイバークラスの天草四郎時貞。人類の救済など露にも考えていない。



「この世界は幸せで溢れてる。何もかもが平和で、道徳的だ」

「本当に幸せな世界だよ」

「だけど違うんだ」

「俺はさ、どうあがいても正義の味方にしかなれないんだ」

「それにさ、この世界には無いんだよ」

「例え俺の生きていた世界が汎人類だとしても、不幸や理不尽で溢れているとしても……それでも俺はが命を張って護ってる世界が好きなんだ」

「あの人の下で働きたいと思ったんだ」


恒久幸福島国ジパング
副題:誰しもにあるIFの集大
深度:F
正義に服する男:佐々木乃亜



▽真王統治国家ブリタニア

 異聞帯もう一つの案。アーサー王以外が選定の剣を抜き繁栄を極めた世界。騎士王のかねてよりの願いである“選定のやり直し”が行われていた世界。畏怖が支配する世界。

異聞帯の王:ガウェインとかそのあたり

契約サーヴァント:アーサー・ペンドラゴン・ルーラー
 ルーラー版のアーサー・ペンドラゴン。水着獅子王のアーサー版。衣装変えただけでほぼ旧剣そのまま。端的に言うと剣で戦う白いバニーボーイ。バニーボーイの店、ブリタニア店へようこそ。
 再臨前はバニーボーイ、再臨後はまんまホワイトローズの格好。ステータスはサーヴァントの強化も熟せる名前がマスターということもありほぼオールEXのチート級。

 ルーラーだがギフト“順応”の効果でクラスの有利不利の関係が逆転している状態になる。そのためアヴェンジャー以外ならばどのクラスで挑んでも有利となる。



・令呪使用内容
とりあえず凌げ:ルーラーに防御力アップ(3ターン)&3ターン後に無敵付与(1ターン)
冷静さを欠くな:味方全体の弱体解除&弱体無効付与(3ターン)
まだ倒れてくれるなよ:ルーラーに防御力アップ(永続)&ガッツ(1回・最大HPの半分)を付与【どちらも強化解除無効】

・使用するマスタースキル
質実剛健:味方単体のBusterアップ&宝具威力アップ(4ターン)
迅速果敢:毎ターンチャージ増
権謀術数:敵全体のNP20減少&Busterダウン(3ターン)




▽オフェリア編
副題:確かに恋だった


 通りで気が重いはずだ。今日は世間では日曜日である。
 習慣とは恐ろしい。ここは家ではないのに、ただ日曜日というだけで心が沈んでしまう。


 なぜ彼に身の上を話してしまったのか。彼は他の魔術師とは違うからなのかもしれない。
 彼は人の懐に入るのが上手い。


「辛くなったら逃げていいんだぞ」

 それは、彼女にとって生まれて初めての言葉だった。

「に、げる……」
「世の中辛くてもやらなきゃいけない事だったあるさ。でも命を賭してまでやるべきことなのか? 最も大事にされるべきは命だ」
「で、でも、逃げる場所なんて……」
「無いなら俺の所に来ればいい」

 間髪を入れずに告げられた言葉に彼女は瞠目した。目の前の男は何を言っているのだろう。

「え……」
「女の子一人養うくらいなんてこと無いから、心が落ち着くまで日本でのんびり暮せばいいさ」
「あの……」
「あっ!? 言っとくけど変な意味はないからな! なりはチャラいけど俺立派な公務員! 正義の味方だから!」
「……何で」
「ん?」
「何でそんなに優しくしてくれるの……?」

 自分なんて囲ったところでメリットなどないというのに。いや、この“眼”があるのか。今までもそうだった、彼女の価値はこの“眼”そのものだった。
 でも、彼の眼差しに企てなど存在しない。魔術師には珍しい、真っ直ぐで澄んだ瞳だ。

「……俺は別に優しくなんてないよ。ただ目の前で泣きそうな女の子を放っておけるほど呑気じゃないってだけさ」

 合理性に欠ける、大凡魔術師とはかけ離れた考え方だ。損得無く自分を見てくれる人間がこの世にいた事への驚きと困惑が彼女の中に渦巻いている。

「貴方、本当に魔術師なの?」
「ははっ、よく言われる。……これでもガキん頃は根源を目指してた夢見る魔術師だったんだぜ?」

 ある時から警察に憧れを抱くようになり、目標として捉えるようになってからは必死に勉強をし肉体を鍛えることばかりで、いつの間にか根源に至ることを忘れてしまっていた。
 でも、だからこそ見えてくるものがある。事実、目の前の少女の声無き叫びが聞こえていた。

「ま、そんなことを考えちまう辺りオフェリアは真面目過ぎるのさ」
「真面目なことの何がいけないの? 魔術師として、親の期待に、一族の期待に応えようとするのがいけないことなの?」

「魔術師の前にお前は一人の人間だ」

「!!」

 まさに青天の霹靂。鈍器で殴られたような衝撃が彼女を襲った。一魔術師としてではなく一人の人間として見てくれる人と出会ったとこ自体が初めてだったので何と言っていいのか、分からない。

「真面目過ぎるから親の期待に応えようと一生懸命になった結果自分が見えなくなってるだけさ」
「……」
「俺から見ればオフェリアは普通の女の子だよ」

 屈託のない笑みを浮かべた彼の右手が彼女の頭を撫でる。彼の発する言葉と同じくらいに優しい手付きだった。
 彼の言葉はあまりにも簡単に彼女の心を覆っていたを剥がしてしまった。
 ああ、彼女が人前で泣くのは何年振りだろうか。

 今日は日曜日のはずなのに。両親が家にいる日曜日は重圧と畏怖に満ちた法廷そのものだったはずなのに。

 その日だけは、初めて“日曜日”を嫌いになれなかった。





「アナタの歩みを、私……できれば、応援してあげたいのだけど……でも、駄目。ごめんなさい、マシュ。キリシュタリア様は裏切れない。裏切りたくは、ないの」

 確かに憧れ、忠誠を誓ったのは彼だったが脳裏に思い浮かぶのは違う人物で。

「ねぇ、マシュ、知っていた? 私ね……逃げていいって、言われたの……」
「! それは……」

 誰に、とは言わずとも彼女の瞳を見れば明らかだった。

「初めてだったの……嬉しかった。……私ね、彼にとっては普通の女の子なんですって……」

 震える唇が弧を描く。たおやかな笑みだった。

「でも、キリシュタリア様は裏切りたくなかったから……」

 一人の女の子として認めてくれた彼と、一人の魔術師として認めてくれた彼。どちらも裏切れない。
 前者の彼が同じクリプターとなっているのだからこの結末は彼への裏切りにはならないだろうと、彼の思惑を知らないままその考えを貫いた愚かしくも健気な女。

「きっとアナタは……彼の異聞帯ロストベルトにも、行くのでしょうね……」

 彼女の最期の力。太陽のように笑う彼は眩しくて、どこか遠くに感じていた。

「もし……彼に会えたら、伝えて欲しいの……」






「“ありがとう”……オフェリアさんから名前さんへの伝言です」

「……っ!」

 今日程自分の無力さを呪った日はない。目の前にいた女の子一人救うことも出来ずに何が正義の味方だ。




 ただ単に立香くんに懐かれ(愛され?)たり鯖に愛されたり降谷さんに愛されたり風見さんに信頼されたりしてそれを受け止める男主が書きたかっただけ。夢主は攻めだったり受けだったり。
 夢小説として成り立たせるならばコードネームは変換可能にする予定。ストーリーはカルデアの任が解かれた後の設定で、dcの原作回に絡めつつ半オリジナルでいきたい。映画沿いとかも。
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